研究課題/領域番号 |
01480395
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
青野 敏博 徳島大学, 医学部, 教授 (50028445)
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研究分担者 |
東 敬次郎 徳島大学, 医学部, 助手 (20192958)
苛原 稔 徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (20160070)
山野 修司 徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (30166772)
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キーワード | 体外受精・胚移植 / 過排的刺激法 / GnRH analog |
研究概要 |
hMG hCG法(hMG法)およびGnRHanalog hMG hCG法(GnRHa併用法)のふたつの卵巣刺激法を用いて、体外受精・胚移植法を行い、両者の成績を比較検討した。成熟卵を採取し得た周期は、両者とも採卵手術周期の90%以上あり、採卵手術あたりの成熟卵数も、hMG法で3.6個、GnRHa併用法で4.1個と両者間に有意差はなかった。しかし、採取卵のなかで過熟卵が占める割合は、hMG法で7.5%認められたのに対し、GnRHa併用法では全く認められなかった。受精率ではhMG法で75.6%、GnRHa併用法で77.3%と両者間に差はなく、分割率ではそれぞれ52.9%と64.9%であり、有意差はないものの、GnRHa併用法が高い傾向にあった。また、平均胚移植数および胚移植あたりの妊娠率はhMG法でそれぞれ2.3個、11.1%、GnRHa併用法でそれぞれ3.0個、15.2%であり、これも有意差はないものの、GnRHa併用法が高い傾向にあった。従って、採取卵の性状、分割率および妊娠率から総合判断した場合、GnRHa併用法がすぐれていると考えられる。 両者の各種ホルモン値を比較した場合、hMG投与期間中、hMG法でLHが有意に高値であり、しかもhCG投与3日前から投与前日のプロケステロン(P)値も前者が有意に高値であった。また、hCG投与日のP値は、hMG法では、3ng/mlを越え、しかも、エストラジオ-ル値はhCG投与前日より低下しており、明らかに卵胞が黄体化を起こしていると考えられた。しかし、GnRHa併用法でも、hCG投与日のP値は1.22±1.03ng/mlとやや上昇しており、hCG投与前日の0.58±0.21の2倍以上となっている。GnRHa併用法の妊娠然と非妊娠例のhCG投与日のP値を検討中であるが、その結果によっては、hCG投与日を1日早くする必要があるものと考えられる。
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