研究概要 |
平成元年度は、当科研費の初年度のため、機器の整備と動物卵を使用した基礎的実験を行い、コンピュ-タを利用しデ-タ解析を行った。 当研究の設備備品は一部アメリカよりの輸入製品があったため、平成元年9月にすべての備品がそろうことができた。機器の整備と解析用コンピュ-タソフトの一部改造のために約2ケ月を必要とした。 動物実験は平成元年12月より予備実験が開始されている。ゴ-ルデンハムスタ-にPMSとhCGの注射を行い、過排卵を行し、開腹手術により卵管より卵を回収し、この卵にヒアロニダ-ゼとトリプシン処理を行い、20na freeの卵を作成した。卵の表面には、卵保持用のピペットとpatch clamp用電極を密着させ、Na^+,K^+,Ca^<++>チャンネルの開門についてデ-タを得た。主としてCa^<++>チャンネルと各種培養液(Naフリ-,Kフリ-,Caフリ-)との基礎的関係と、カルシウムブロッカ-(ベラパミル)との関係についてのデ-タを得ることができた。現在、デ-タレコ-タに収録したこれらのデ-タについてコンピュ-タ解析を行っている所である。 さらに20na freeのゴ-ルデンハムスタ-卵にハムスタ-精子を滴下し、受精時のNa^+,K^+,Ca^<++>チャンネル電流の測定を行いだしている。当初の予測通りに、受精時にはK^+,Ca^<++>チャンネルの開閉が頻回に発生しており、興味あるデ-タを得つつある。
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