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1989 年度 実績報告書

全胚培養を用いた聴器奇形の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480406
研究機関岡山大学

研究代表者

増田 游  岡山大学, 医学部, 教授 (90033414)

研究分担者 田村 耕三  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (80188432)
杉浦 友昭  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (60171146)
川上 晋一郎  岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (30161285)
渡辺 周一  岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (40116520)
キーワード全胚培養 / ラット胎仔 / マウス胎仔 / 聴器発生 / 実験奇形
研究概要

本年度研究計画の中心となる回転式胎仔培養器の納品が平成元年9月末日であったため、同器を用いての可及的長時間観察可能である条件決めに手間どったにも拘らず、平成2年2月初旬の基礎耳科学会に新鋭器を使った研究発表ができた。また、それまでに行ってきた研究成果も加えて、平成元年度実績をまとめると下のようである。
1.催奇形実験によるもの
現在までマウス母獣の妊娠8日目にビタミンAを腹腔内投与して得た胎仔の外耳の形態異常について、さらに10日目、14日目投与のものも加えて、胎生12日から14日までの各胎齢胎仔計44胎80耳について、パラフィン包埋による組織標本を作製、催奇形因子の投与時期と奇形発症病態などについて観察した。その結果、8日目投与では12日目にすでに外耳発生は高度に障害されていること、13日目で外耳道の内方進展が強く障害されること、14日目で外耳道の屈曲が著明で耳介の形成異常も明らかであることなどを観察した。また、催奇形因子投与日が遅れるほど、つまり聴器の臨界期を離れるほど、現われる奇形病態が軽度であった。
2.新回転培養器によるもの
今までラット12日目胎仔の24時間培養に成功したが、これは閉鎖系培養器によるものであり、中耳の発生を観察するには、持続的ガス供給による培養期間の延長が必要であった。今回は、新装置によってこれが可能となった。胎生12日目Wistar系ラット胎仔を、37℃にて36時間回転培養し、この間95%O_2+5%CO_2混合ガスを持続的に供給した。培養後胎仔の聴器組織標本を作って正常発育したin vivoの胎仔とその発生過程の差違について対比、検討した。その結果、顎顔面の発育分化が進み、培養前にはみられなかった耳介・外耳道の形成、また3耳小骨原基の発育分化、内耳各部の形態分化が、in vivo胎仔と同程度に進行しているのを観察した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 西岡慶子ほか: "ビタミンA投与によるマウス外耳の奇形病態" Ear Res Jpn. 20. 229-230 (1989)

  • [文献書誌] 田村慎一郎ほか: "全胚培養法を用いたラット聴器の発生学的研究" Ear Res Jpn. 20. 19-20 (1989)

  • [文献書誌] 田村慎一郎: "全胚培養法を用いたラット内耳初期発生に関する研究" 日本耳鼻咽喉科学会会報. 92. 1084-1092 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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