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1989 年度 実績報告書

角膜自己抗原の解析

研究課題

研究課題/領域番号 01480417
研究機関徳島大学

研究代表者

三村 康男  徳島大学, 医学部, 教授 (90028332)

研究分担者 川端 昌子  徳島大学, 医学部附属病院・眼科, 助手 (30186134)
小西 裕美子  徳島大学, 医学部附属病院・眼科, 助手 (70195759)
石丸 裕晃  徳島大学, 医学部・眼科, 助手 (90168261)
塩田 洋  徳島大学, 医学部・眼科, 助教授 (20035736)
キーワード角膜特異蛋白質 / 細胞内局在 / 血清抗体価 / ポリクロ-ナル抗体 / モノクロ-ナル抗体 / 酵素抗体法
研究概要

1. 角膜に存在する固有蛋白質としてウシ角膜に含まれる分子量54Kの弱酸性可溶性蛋白質の生化学的特性を調べ、等電点の異なる4つの構成成分をそれぞれ単離した。分離には高速液体クロマトグラフィ-によるゲル濾過、陰イオン交換およびクロマトフォカシングを用いた。現在精製した蛋白質よりアミノ酸配列を測定中である。
2. SDSーポリアクリルアミノディスクゲル電気泳動により単離した角膜固有蛋白質を抗原として得られた、ラットポリクロ-ナル抗体を用いて、ヒトおよびマウスの眼組織における局在を酵素抗体法で調べた。マウスではウシ、家兎と同様に角膜全層、結膜上皮、強膜、水晶体前嚢の細胞が陽性を示した。しかし、ヒトでは角膜上皮、実質のケラトサイト、結膜上皮のみが陽性を示し、種により局在に差異があることが判明した。
3. MRLマウスおよびBALB/Cマウスに、この角膜固有蛋白質を感作すると、MRLマウスでは角膜中央部の浮腫と上皮欠損および虹彩炎が、BALB/Cマウスでは上皮下沈着物が認められた。しかしリンパ球などの細胞浸潤はほとんど認めなかった。また対照マウスでも、MRLでは感作BALB/Cマウスと同様の変化が認められ、免疫グロブリン沈着による続発性のアミロイド沈着と考えられるが、さらに検討中である。
4. この角膜固有蛋白質に対する患者血清抗体の有無をウエスタンブロットと、マウスモノクロ-ナル抗体を用いた酵素免疫測定法で調べた。蛋食性角膜潰瘍患者では初発期、再発期で陽性を、寛解期で陰性を示した。また、角膜移植後拒絶反応が認められた患者では早期に陽性を示した。またヘルペスなどの感染症による角膜実質炎患者でも初期に陽性を示し、角膜の免疫疾患発症と関連があると思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小西裕美子: "角膜特異蛋白の抗原性の研究" 日本眼科紀要. 40. 2708-2713 (1989)

  • [文献書誌] 小西裕美子: "角膜特異蛋白の研究 第1報 ウシ角膜可溶性蛋白の精製" 日本眼科学会.

  • [文献書誌] 川端昌子: "角膜特異蛋白の研究 第2報 ヒト・マウス眼組織における局在" 日本眼科学会.

  • [文献書誌] 小西裕美子: "角膜特異蛋白の研究 第3報 患者血清抗体価の測定" 日本眼科学会.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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