研究課題/領域番号 |
01480419
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
向野 和雄 北里大学, 医学部, 助教授 (60050473)
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研究分担者 |
近藤 佳夫 北里大学, 医学部, 助手 (70186865)
青木 繁 北里大学, 医学部, 講師 (60146496)
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キーワード | 眼瞼痙攣 / 開瞼失行症 / 眼瞼痙攣(混合型) / 眼輪筋 / 顔面神経核 / 上眼瞼挙筋 / 上眼瞼挙筋亜核 / アドリアマイシン |
研究概要 |
1.眼瞼痙攣症例の分析 (1)開瞼困難を呈した44例につきretrospectiveに臨床的分析を行い3型に分類出来た。a)特発性眼瞼痙攣26例、b)開瞼失行を伴う眼瞼痙攣(混合型)16例、c)開瞼失行症2例であった。d)混合型は新しい疾患単位と考えられるものである。神経薬物に対する反応から、概ねa)はhyperdopaminergic、b)c)はhypodopaminergic状況と判断された。 (2)上記観察を基にprospectiveに神経薬物治療を行った。現在分析中であり、さらにGABA analogueのBaclofenを試みている。 2.眼瞼痙攣、混合型の筋電図所見 強い閉瞼時の前頭筋の同時収縮;閉瞼から開瞼移行時、上方注視時、上方追従時に眼輪筋のspasmが見られ、これら核上性神経支配異常は神経薬物で改善された。又代償的現象としてのa)b)型に“Blink-lid opening"と称すべき、瞬目の助けにより開瞼することが初めて見いだされた。 3.ネコ、サル眼輪筋・挙筋の神経解剖 (1)ネコ眼輪筋筋線維、有髄神経線維、運動ニュ-ロンの形態学的分類を行い、眼窩部、芽瞼部筋線維、両支配ニュ-ロンの差異から機能分化を初めて考察した(後記発表論文:坂本他)。 (2)サル上眼瞼挙筋亜核につきHRP標識で観察し、CCN(亜核)が両側対をなし対側優位(3:2)であり、小細胞(31.0+4.3μm)よりなることを初めて示した(後記発表抄録:関谷他)。 4.ネコ眼輪筋、顔面神経枝へAdriamycin応用が顔面神経刺激装置を用いて開始された。
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