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1989 年度 実績報告書

難通性角膜疾患に於ける上皮系細胞の病態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480422
研究機関日本大学

研究代表者

北野 周作  日本大学, 医学部, 教授 (90058727)

研究分担者 吉沢 徹  日本大学, 医学部, 助手
江波戸 文秀  日本大学, 医学部, 助手 (00158784)
葛西 浩  日本大学, 医学部, 講師
崎元 卓  日本大学, 医学部, 助教授 (70111515)
キーワード角結膜組織 / 上皮細胞培養 / リンパ組織 / 創傷治癒 / 薬物治療 / 防御機構
研究概要

結膜、角膜により形成される前芽部の環境は感染、アレルゲン、薬物等の外的因子の他に、局所の免疫相当細胞、組織自体のバリア機構などにより形づくられている。本年度はこれらのうち
(1)角膜輪部を中心にした上皮細胞の培養とその増殖特性の比較
(2)障害修復時における角膜実質と上皮細胞との相互関係
(3)結膜におけるリンパ組織及び乳頭形成
(4)病的角結膜組織への新しい薬物治療
などにつき多角的に研究を行った。以下それらに付き述べる。
ヒト角膜上皮細胞に組織培養は兎のそれと比べ困難であるが、江波戸等はSHEM培地で角膜輪部及び角膜周辺より得られた上皮細胞を培養を行いその増殖に部位による特性即ち水平方向より垂直方向、中心より周辺、更に輪部の増殖能力が高いことを「新しい眼科」で述べ本年2月の角膜カンファランスで藤岡等と発表している。(吉沢、北野)
障害を受けた角膜組織の修復に3%タウリンの点眼が予防及び治療効果があること(船木、北野;第55回日本中部眼科学会)、上皮細胞の修復にはヒアルロン酸の特異的な治療効果があること(伏見、崎元;眼科第31巻)、更に結膜被覆術に見られる病理組織所見より上皮組織の正常化が実質の創傷治癒に大きな影響を与えていることなど(藤沢,江波戸、北野;第43回日本臨床眼科学)を明かとした。
結膜における生体防衛機構については結膜リンパ系組織(CALT)を覆う上皮細胞にGoplet細胞と異なる分泌細胞の存在を証明し(庄司、崎元;新しい眼科第6巻)こけらは従来から北野等が述べているocular surface 免疫機構の一端を担っているものと思われた。(北野;眼科第31巻)
その他角膜上皮病変のspecular microscopy(葛西)、結膜乳頭形成(伏見、崎元;第14回角膜カンファランス)等の発表を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 庄司純,江波戸文秀,崎元卓,北野周作他: "結膜リンパ系組織を被う上皮細胞の特徴" あたらしい眼科. 6. 1181-1186 (1989)

  • [文献書誌] 伏見典子,崎元卓,北野周作: "ヒアルロン酸あるいはムチンを主成因とする人工涙液の点眼効果について" 眼科. 31. 747-756 (1989)

  • [文献書誌] 北野周作: "眼科の基礎ー卒後研修医のためにIV Ocular surface 1.Ocular surfaceの防御機構" 眼科. 31. 1169-1175 (1989)

  • [文献書誌] 江波戸文秀: "ヒト角膜上皮細胞培養の知見" あたらしい眼科. 6. 1643-1175 (1989)

  • [文献書誌] 葛西浩: "角膜上皮病較とSpecular microscpy" 眼科.

  • [文献書誌] 伏見典子,北野周作: 日本眼科紀要.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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