研究課題/領域番号 |
01480441
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
池田 克己 明海大学, 歯学部, 教授 (50049350)
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研究分担者 |
細谷 淳一 明海大学, 歯学部, 助手 (70219195)
中島 啓次 明海大学, 歯学部, 助手 (60164167)
栗原 徳善 明海大学, 歯学部, 講師 (10186512)
下島 孝裕 明海大学, 歯学部, 講師 (60146230)
渡辺 幸男 明海大学, 歯学部, 助教授 (90118589)
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キーワード | 骨移植材 / ビ-グル犬 / ハイドロオキシアパタイト / 牛除タンパク焼成骨 / 石灰化 / コンピュ-タ・エイド・マイクロアナライザ- / コラ-ゲン・コ-ティング |
研究概要 |
前年度のin vitroでの研究成果に基づき、この結果をin vivoで確認する目的で、イヌを用いた骨移植材移植後の周囲歯槽骨再生状態を観察した。すなわち、雄ビ-グル犬の下顎骨に3壁性骨欠損を作製、ハイドロキシアパタイト(HAP)、牛除タンパク焼成骨(TBC)およびTBCにアテロコラ-ゲンをコティングしたCーTBCを移植し、1ケ月および3ケ月後の歯槽骨の再生状態をComputerーaided Micro Analyzer(CMA)を用いて組織内のCaおよびP濃度の分布状態から検討した。その結果、移植後1ケ月のCMA所見では、TBCおよびCーTBCの移植材周囲はHAPの周囲に比べ、CaおよびPの高濃度分布域が広範囲に認められ、移植後3ケ月では、その分布域の拡大が認められた。特にTBCではそのポア-内部にCaおよびPの高濃度分布域が認められた。しかし一方で、骨移植材表面に生体親和性の良いアテロコラ-ゲンをコ-ティングした効果は、移植後初期に認められたのみで長期間経過した結果からは、明確な有効性は認められなかった。本実験結果は、昨年度に報告したin vitroでの結果とほぼ同様な結果が得られ、このことからも、今回行なった様な骨移植材に対する一連の基礎的・臨床的検討がその親和性を確認するうえでたいへん重要なことが分かった。また、本研究において骨移植材を構成する成分や形態によって生体に対する組織親和性が異なることが明確となり、さらに骨移植材表面にコラ-ゲンをコ-ティングすることによって移植後早期の生体親和性が向上する可能性が示唆できたものと考える。
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