骨誘導能を有する生体材料の開発:骨誘導因子の精製とその臨床応用への基礎研究

1991 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 01480451
• 研究機関: 徳島大学
• 研究代表者: 松本 直之 徳島大学, 歯学部, 教授 (00013871)
• 研究分担者: 山下 菊治 徳島大学, 歯学部, 助手 (30182497) ; 岡本 康生 徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (50213989) ; 堀内 政信 徳島大学, 歯学部, 助手 (10219214) ; 市川 哲雄 徳島大学, 歯学部附属病院, 講師 (90193432) ; 宮本 雅司 徳島大学, 歯学部, 助手 (30145007)
• キーワード: 骨誘導因子 / アテロコラ-ゲン / ハイドロキシアパタイト / アルカリホスファタ-ゼ / 無細胞性石灰化沈着 / 筋衛星細胞

研究概要

I.精製
塩酸にて脱灰したウシ骨粉より塩酸グアニジンにて抽出した画分から,限外濾過法にて分子量10ー100kDaの画分を集めた.これを,水に対して透析後に水可溶性骨誘導因子の粗画分を得た.これよりヘパリンセファロ-スカラム,ゲル濾過クロマトグラフィ-を用いて,高い骨誘導活性(ラット移植実験により誘導された骨組織のALP活性で,塩酸グアニジン抽出物に比べ約680倍)を有する画分を得た.
さらに,高速逆相クロマトグラフィ-により,SDSーPAGEで分子量18kDaの単一のバンドとして認められる骨誘導活性を有する画分を精製した.(現在,投稿準備中)
II.その他
また,活性検定法におよび臨床応用を想定した移植実験に関しては,昨年度までに,ほぼ当初の目的を満足させる知見が得られたので,本年度は特に新しい知見を得るに至るような研究はなされなかった.

研究成果

• [文献書誌] Yasuo Okamoto: "Muscle Tissue Reactions to Implantation of Bone Matrix Gelatin." Clin.Orthoped.263. 242-253 (1991)
• [文献書誌] Yasuyuki Horisaka: "The Ultrastructure of Cartilage Formation from Neonatal Skeletal Muscle in vitro" Arch.Histol.Cytol.54(2). 163-172 (1991)
• [文献書誌] Kikuji Yamashita: "Architecture of Implanted Bone Matrix Gelatin Influences Heterotopic Calcification and New Bone Formation." Proc.Soc.Exp.Biol.Med.197(3). 342-347 (1991)
• [文献書誌] Kikuji Yamashita: "Effect of Bupivacaine on Muscle Tissue and New Bone Formation." Acta.Anat.141. 1-7 (1991)
• [文献書誌] Yasuyuki Horisaka: "Subperiosteal Implantation of Bone Morphogenetic Protein Adosorbed to Hydroxyapatite." Clin.Orthoped.268. 303-312 (1991)
• [文献書誌] Kikuji Yamashita: "Analysis of minerals on initial calcification induced by bone metrix gelatin." Jpn.J.Oral Biol.33. 166-173 (1991)