研究課題/領域番号 |
01480452
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東日本学園大学 |
研究代表者 |
平井 敏博 東日本学園大学, 歯学部, 教授 (80014273)
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研究分担者 |
矢島 俊彦 東日本学園大学, 歯学部, 教授 (10018749)
池田 和博 東日本学園大学, 歯学部, 助手 (10193195)
昆 邦彦 東日本学園大学, 歯学部, 助手 (20186844)
越野 寿 東日本学園大学, 歯学部, 助手 (90186669)
田中 收 東日本学園大学, 歯学部, 助教授 (40146866)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 咀嚼機能 / 咬合機能 / 高齢者 / ペグボ-ド / 痴呆 / 老化ラット / 相対的骨濃度 / Bone Density |
研究概要 |
1)高齢者における咀嚼機能と精神・身体活動の関連を追究する目的で、高齢者の舌運動能を反応時間と運動リズムにより評価し、若年者との相違を Journal of Prosthetic Dentistry に投稿した(論文掲載証明書貼付)。 2)高齢者における咀嚼機能と精神・身体活動の関連について、疫学的調査の結果を分析し、「高齢者におけるフルデンチャ-の意義」として歯科ジャ-ナル第30巻第5号に発表した。 3)加齢に加えて、機能歯を失った場合の顎口腔系の変化が骨質および顎関節などに及ぼす影響について検討した。実験には雄ドンリュウを用い、実験群は8ケ月齢で上下臼歯部の歯冠部を除去し、以後、粉末飼料により飼育し、残りの対照群は、上下臼歯部に手を加えず、固形飼料により飼育した。これら2群のラットを、14カ月飼育後、22カ月齢になった時点で、骨標本を作製した。下顎骨形態の計測から実験群間に差は認められなかった。また、下顎枝を主体とした角度の計測から、実験群では下顎頭が後方へ傾斜しており、関節面の形態的変化が認められた。下顎枝の相対的骨濃度を測定したところ、実験群と対照群には、特に、咬筋付着部で著名な差が認められた。関節頭について、走査電顕により関節頭表面の形状を比較したところ、実験群では前方に位置しており、表面には後方から前方にかけて丘陵状の段差が数箇所認められ、段階的に関節面が前方に移動したことが伺えた。下顎枝後方部の前頭面断コンタクトマイクロラジオグラフィ-から、対照群では外側から内部へ向うシャ-ピ-繊維の走行が顕著に観察された。また、その部位における骨の幅に大きな差が認められた。これらの結果から、老化ラットの咀嚼機能が骨質および顎関節に及ぼす影響が示唆された。この結果に一部は第3回日本老年歯科学会(平成2年10月、大阪)にて発表した。
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