研究課題/領域番号 |
01480454
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
古屋 良一 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80092435)
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研究分担者 |
菅沼 岳史 昭和大学, 歯学部, 助手 (10196694)
船登 雅彦 昭和大学, 歯学部, 講師 (10146897)
新谷 明幸 昭和大学, 歯学部, 講師 (10119208)
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キーワード | 顎機能異常 / 咬合 / 顎関節 / 咀嚼筋 |
研究概要 |
顎口腔機能が正常である状態とは、それを構成する顎関節、咀嚼筋、咬合、およびそれらを支配している中枢神経系が生理的に調和して機能している状態の事である。 なんらかの原因でそれら構成要素の一部に異常(障害)が生ずると、顎口腔系全体の調和が崩れ、それがある閾値を越えると、顎機能異常へと進行することが知られている。 歯科補綴学は治療の目的から患者の咬合を直接扱う立場にあり、治療行為が反対に咬合の異常を招き、患者の顎口腔系の調和を乱し、顎機能異常を作ってしまう危険性をも同時に有している。従って、そのような医原性とも言うべき疾患を未然に防ぐためには、咬合に関する知識、特に、顎口腔系に調和する咬合に関する知識の必要性が考えられる。 本研究では、顎機能異常の原因と咬合の関係を探るため、顎関節や咀嚼筋に対する咬合の影響について検討を行っている。 平成2年度は、咬合の変化に対する顎関節や咀嚼筋の反応について以下の項目について検討した。 (1)顎関節に対する影響について:片側の最後方臼歯を支台歯とする橋義歯(Br)例を用い、Br装着前後における、噛みしめ時の顆頭の挙動についてX線学的に検討したところ、Br撤去側顆頭は、平均的に数100μm後上方に偏位を示したが、個々の症例においては、異なった反応を示した。 (2)咀嚼筋に対する影響につて:(1)の例において、同様にBr装着前後の、噛みしめ、歯牙タッピング、および咀嚼時の両側咬筋、側頭筋の挙動について筋電図学的に検討したところ、Br撤去側の筋活動とSP発現頻度は、平均的に減少傾向を示したが、個々の症例においては、異なった反応を示した。
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