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1991 年度 実績報告書

ヒト口腔扁平上皮癌の病態・予後と癌遺伝子産物の発現の関連性についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480473
研究機関九州大学

研究代表者

大関 悟  九州大学, 歯学部, 講師 (80117077)

研究分担者 笹栗 正明  九州大学, 歯学部, 助手 (00225898)
大石 正道  九州大学, 歯学部, 助教授 (70037505)
キーワードras p21 / cーmyc protein / EGFーreceptor / PCNA
研究概要

口腔扁平上皮癌における癌遺伝子産物(ras,myc),Epidermal growth factor receptor(EGFーR),Proliferating cell nuclear antigen(PCNA)の発現を免疫染色により検討した。材料はホルマリン固定パラフィン包埋した生検材料を用いた。免疫染色は1次抗体に市販のモノクロ-ナル抗体を用い、通常のABC法で行った。それぞれの陽性率はras50%,myc72.5%,EGFーR50%であった。陽性所見はrasでは細胞質にび慢性に発現しており、mycでは核,核周回,細胞質に発現しており多様であった。EGFーrについては大部分が、細胞膜に発現していたが,細胞質にび慢性に発現しているものもあった。いずれもリンパ節転移巣においても、ほぼ同様の所見であった。原発巣腫瘍の分化度(WHO),腫瘍浸潤様式,T分類と陽性率の間には有意な相関は認めなかった。頚部リンパ節転移の有無に関しては、転移陽性群において有意差はないが、原発巣での陽性率が高かった。転移リンパ節においては、myc,EGFーRで原発巣と同様の陽性率であったが,rasでは転移巣での陽性率が低下していた。再発・転移の有無に関しては、有意性はないが再発・転移を認めたものでは陽性率が高かった。PCNAは全例において核に発現していた。腫瘍細胞2000個中の陽性細胞率を算定し比較した。発現部位は、浸潤先端部や腫瘍胞巣周辺部が多かった。転移巣においては胞巣全体にび慢性に発現していた。陽性細胞率は、口腔扁平上皮癌,リンパ節転移巣が異型上皮,正常口腔粘膜上皮よりも高かった。fos遺伝子産物,EGF,TGFーαについても免疫染色を行い症例数を増やし、定量的判定を加え再度検討している。新鮮凍結組織より抽出したDNAをPCRで増幅させp53,rasのpoint mutationについて検討した。5例中1例でp53,rasのpoint mutationを認めた。パラフィン切片からもDNAを抽出し、新鮮組織とともに症例数を増やして検討を行っている。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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