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1989 年度 実績報告書

ヒト歯刺激による体性感覚誘発電位と鎮静薬に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480478
研究機関鶴見大学

研究代表者

雨宮 義弘  鶴見大学, 歯学部, 教授 (60130952)

研究分担者 笹尾 真美  鶴見大学, 歯学部, 助手 (00205832)
野口 いづみ  鶴見大学, 歯学部, 助教授 (60103545)
キーワード鎮静薬 / ベンゾジアゼピン / ジアゼピン / フルニトラゼパム / ミダゾラム / 血液ガス / 静脈内鎮静薬
研究概要

健康な男子学生15名を対象とし各5名の計3群に分け、各々にジアゼパム0.2mg/kg、フルニトラゼパム0.02mg/kg、ミダゾラム0.075mg/kgを投与した。2時間まで経時的に血液ガス{科研費によって購入した全自動血液ガス分析装置(ABL30、ラジオメ-タ-社)を使用し、橈骨動脈、上腕肘窩の静脈、右心房に留置したカテ-テルを用いて採血した}、心拍数、血圧、呼吸数の測定を行なった。さらに、一部では、デジタルアナログスケ-ルと記憶力テストを用いて鎮静度の評価、およびに、心拍出量、ヘネグロビン酸素飽和度の測定による循環器系の評価も加えた。
その結果、フリニトラゼパム群において、もっとも動脈血、末梢静脈血、混合静脈血液ガスの変動が著明で、持続時間も長かったが、鎮静から覚醒していても血液ガスの変動は持続している例がみられた。それに対し、ジアゼパムとミダゾラムについては臨床的に十分な鎮静状態にあっても血液ガス変動の持続時間は短く、回復している例が多かった。酸素飽和度と心拍出量には3種とも大きな影響を与えなかった。
したがって、フルニトラゼパムは3種のベンゾジアゼピン系薬物の中でも血液ガスに及ぼす影響が強く、循環器系に及ぼす影響が大きいことが示された。すなわち、鎮静度と血液ガスに及ぼす影響は3種のベンゾジアゼピンによって相違があることと、必ずしも血液ガスの変動が鎮静効果を示すものでない可能性が示唆された。
当初は、ヒト歯刺激によるSEPを鎮静度の評価の指標にする予定であったが、予備実験で必ずしも相関性が得られなかった。そこで、血液ガスの変動をもたらす循環器系機序について詳しく検討を加えることとし、鎮静度の評価には簡便で臨床的な方法を用いることにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 野口いづみ、三浦一恵、雨宮義弘、ほか: "ベンゾジアゼピン系薬物が動静脈血液ガスに及ぼす影響" 日本歯科麻酔学会雑誌.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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