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1991 年度 実績報告書

老人手術患者の術後肺合併症予防のための個別呼吸練習プログラムモデル作成の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480507
研究機関千葉大学

研究代表者

佐藤 禮子  千葉大学, 看護学部, 助教授 (90132240)

研究分担者 石黒 義彦  千葉大学, 看護大学, 教授 (30009443)
武田 祐子  千葉大学, 看護学部, 助手 (80164903)
井上 智子  千葉大学, 看護学部, 助手 (20151615)
雄西 智恵美  千葉大学, 看護学部, 助手 (00134354)
キーワード老人手術患者 / 学習能力 / ストレス反応
研究概要

老人手術患者の入院に伴う環境変化が学習能力に及ぼす影響については、既に明らかにしたが、本年度は具体的な環境変化への適応状況とストレス反応についての研究に主眼をおいた。現在調査中の内15例についての知見は、以下のものである。年令は、65才から86才で平均年齢72.6才。疾患は、胃・十二指腸癌4例、心・血管3例、直腸癌2例、乳癌2例、胆石2例、肝癌1例、甲状腺癌1例。麻酔時間の平均は、6時間18分であり、15例中6例は悪性疾患による他蔵器への転移によるもの、あるいは転移を含んだ術式であった。入院時のADLは、1例が臥床期間の長期化による下肢筋力低下があり歩行介助必要、2例が老人性難聴であった。以上の15例について日常生活行動と治療・処置に必要な行動において不適応状況が観察されたのは、8例であり、抽出された延20項目の不適応状況は、以下の3カテゴリ-分類となった。1.オリエンテ-ション能力の低下による新たな環境への不適応(・外来検査室へ一人で行けない・病室を間違える・院内で迷子になる)2.理解力の低下による不適切な保健行動(・内服薬を間違える・畜尿が出来ない・食事制限が守れない・検査を正確に実施できない・点滴の維持管理が出来ない)3.記置力の低下による自己管理能力の低下(・薬の置き場所を忘れる・既に内服したことを忘れる)また、環境変化へのストレス反応は、1.不眠(夜間の頻回な排泄行動に伴う睡眠の中断・持続点滴が気になるための浅眠と無熟睡感)2.情緒不安定(・検査による苦痛・病気に対する不安)3.喫煙依存(長年の習慣を止められない)などが顕著であった。老人手術患者の術後呼吸器合併症を予防するために、老人患者の持てる力を十分に発揮させた、手術前及手術後呼吸練習を、主体的に行なえる様にする患者教育には、以上の知見を組入れたプログラムモデルの作成と活用が必須であると考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 井上 智子: "老人手術患者の術後肺合併症予防のための個別呼吸練習プログラム作成" 第23回日本看護学会(老人看護).

  • [文献書誌] 雄西 智恵美: "老人手術患者の環境変化に伴う対処能力について" 第19回日本看護研究学会.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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