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1991 年度 実績報告書

天然物による食品の貯蔵性改善に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480517
研究機関大阪市立大学

研究代表者

宮本 悌次郎  大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (00046848)

研究分担者 高谷 友久  大阪市立大学, 生活科学部, 講師 (90047283)
山本 由喜子  大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (00174821)
キーワード食品貯蔵 / マスタ-ド / オイゲノ-ル / 食品微生物 / 卵黄 / 増殖阻害 / プロテア-ゼ阻害 / 抗酸化力
研究概要

1.鶏ササミ磨碎物にマスタ-ド粉末を加え、20℃または10℃に貯蔵する際に、磨碎物を沸騰水中で5分加熱すると、大腸菌群と酵母は殆ど死滅した。これに3%マスタ-ドを加えると、乳酸菌の増殖をむしろ促進したが、添加後同様に加熱し、20℃に貯蔵すると、無添加対照よりも全好気性細菌と乳酸菌の増殖を阻害した。またササミ磨碎物にマスタ-ド0〜9%と醤油を加えて加熱、官能検査をすると、6%添加が最も好まれた。またクラッカ-調製時、ドウに3%マスタ-ドを加えて焼いたものは、カビの増殖を阻害し、官能的にも好まれた。
2.食品腐敗菌であるAeromonas hydrophilaのオイゲノ-ルによる増殖阻害と、菌体外プロテア-ゼ活性の関係を調べた。その結果、プロテア-ゼは菌の増殖より遅れて生産され、セリンプロテア-ゼとメタロプロテア-ゼが主要なものであった。培養時にオイゲノ-ルを添加しても100ppmまでは生菌数に大きな影響を及ぼさなかったが、菌体外プロテア-ゼ活性は2/3に低下し、特にメタロプロテア-ゼにオイゲノ-ル添加の影響が大きく現れた。また培地中の揮発性塩基性窒素量にはオイゲノ-ル添加の影響は見られずともに増加した。
3.卵黄の抗酸化効果の、実際の食品における利用性を調べるために、比較的脂質含量の多い焼き菓子であるクッキ-の調理時および保存時における脂質酸化への鶏卵の影響を調べた。その結果、リノ-ル酸を使用したクッキ-を40℃で保存した場合には脂質酸化が非常に進み、またトコフェロ-ル無添加ラ-ド、あるいは市販のラ-ドを使用した場合には遅れて脂質酸化が見られた。このようなクッキ-の脂質酸化に対しても、鶏卵、特に卵黄が非常に強い抗酸化性を示し、また卵白にも弱いが抗酸化性があることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 金丸 芳: "イソチオシアン酸アリルとその誘導体による細菌増殖阻害" 日本食品工業学会誌. 38. 926-929 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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