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1989 年度 実績報告書

哺乳動物染色体動原体領域の機能構造

研究課題

研究課題/領域番号 01480537
研究機関名古屋大学

研究代表者

岡崎 恒子  名古屋大学, 理学部, 教授 (10022584)

研究分担者 依田 欣哉  名古屋大学, 理学部, 教務員 (30126916)
升方 久夫  名古屋大学, 理学部, 助手 (00199689)
キーワード抗セントロメア抗体抗原蛋白 / CENP-B / アルフォイドDNA / 17塩基対モチ-フ / DNA-蛋白相互作用 / セントロメア
研究概要

本研究の目的は、ヒト染色体動原体の構造形成と機能発現に必須なDNA配列と蛋白質因子を明らかにし、細胞周期における染色体分配の制御機構解明への足がかりを得ることにある。これまでの解析で以下のことが明らかとなった。
1.セントロメア領域にはアルフォイドDNA(α-satelliteDNA)と呼ばれる170塩基対を基本単位とした高度反復配列が存在している。
2.セントロメア領域には抗セントロメア抗体抗原蛋白(CENP-A,B,C)が検出される。CENP-B(80KD)とCENP-C(140KD)は0.5MNacl溶液で核より抽出されるがCENP-Aの抽出にはより高塩濃度の処理が必要である。
3.CENP-B蛋白とアルフォイドDNAとはアルフォイド上の17塩基対の特異配列上で複合体を形成する。
4.この特異配列がY染色体をのぞくすべてのヒト染色体上に存在することがPCR反応を用いて確認された。マウスにおいてもこのモチ-フと16塩基対まで一致する配列がすべての染色体セントロメア領域に見出された。
5.17塩基対モチ-フの繰り返しDNAを用いたアフィニティカラムクロマトグラフィにより、HeLa細胞よりCENP-B蛋白を約2万倍に精製した。
6.17塩基対を含むアルフォイドDNAとCENP-B蛋白との間で、多種類の複合体が形成されることが判明した。今後は、抗原蛋白遺伝子のクロ-ニングとアルフォイドDNA配列の生理機能についても研究を進める。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Masumoto: "Alphoid satellite DNA is tightly associated with centromere antigens in human chromosomes throughout the cell cycle." Exp.Cell Res.181. 181-196 (1989)

  • [文献書誌] H.Masumoto: "A human centromere antigen(CENP-B)interacts with a short specific sequence in alphoid DNA,a human centromeric satellite." J.Cell Biol.109. 1963-1973 (1989)

  • [文献書誌] 舛本寛: "セントロメアを構成する蛋白とDNA配列" 細胞. 21. 84-89 (1989)

  • [文献書誌] 舛本寛: "動原体" 生体の科学. 40. 543-547 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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