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1990 年度 研究成果報告書概要

高次構造に基礎をおく信号受容蛋白質の情報発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 01480544
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生体物性学
研究機関姫路工業大学 (1990)
札幌医科大学 (1989)

研究代表者

津田 基之  姫路工業大学, 理学部, 教授 (60045458)

研究分担者 岩佐 達郎  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (00133926)
研究期間 (年度) 1989 – 1990
キーワード受容体 / 情報伝達 / 高次構造 / ロドプシン / G蛋白質
研究概要

細胞において外部からの情報を正確に受容して細胞内情報伝達系を駆動しその細胞特有の細胞反応を発現する。最近の遺伝子工学により明らかにされた信号受容蛋白質の中に情報変換分子G蛋白質と連関する一群の受容体が見いだされ、視物質ロドプシンとの構造の相同性からロドプシンス-パ-ファミリ-またはG蛋白質連関受容体と総称されている。本研究ではこれら信号受容蛋白質の中で最も研究されている視物質ロドプシンをモデルとして信号の受容過程から、G蛋白質を活性化するまでの過程を高次構造を基礎に理解しようとするものである。
昨年度では発色団レチナ-ルに注目しレチナ-ルアナログによる再構成実験,フ-リエ変換赤外分光法によりその構造変化を研究したが、本造度はさらにこれらの研究を発展させ重水素化レチナ-ルのロドプシンアナログを共鳴ラマン分光法で研究した。その結果ロドプシンの吸収極大波長を調節しているのは現在最も通説となっている外部電荷モデルでは説明できないことを示した。
本年度は信号受容蛋白質の蛋白質構造に注目し、ロドプシンの光信号受容に伴う構造変化を生化学的方法・分光学的方法で研究した。我々の用いいているタコロドプシンは8このシステインがあるが、この内水溶性のSH試薬と反応するぶいは1ー2こに限られる。この点に注目して蛍光性のSH試薬とタコ視細胞膜と反応させたところロドプシンに特異的に反応することを見いだした。この蛍光は強度と極大波長がロドプシンの光受容にともない変化することを見いだした。この部位はC末端の下流にあり、G蛋白質と相互作用する部位と考えられ興味深い。更に光容受したロドプシンが燐酸化することを利用して、キナ-ゼ、G蛋白質とロドプシンとの相互作用する部位を明らかにした。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Tsuda,M.,Tsuda,T.,and Hirata,H.: "Cyclic Nucleotides and GTP Analogus Stimulated Lightinduced Phosphoryration of Octopus Rhodopsin." FEBS Lett.254(1). 38-40 (1990)

  • [文献書誌] Tsuda,M.,Tsuda,T.,and Hiratuka,T.: "Characteriztion of Octopus Photoreceptor Gーprotein by Bacterial Toxins and Fluorescence Labeled Analog." Neuroscience Res.Sup.12. S135-S144 (1990)

  • [文献書誌] Tsuda.M.and Tsuda.T.: "Two Distinct Light Regulated Gーproteins in Octpus Photoreceptors." Biochim.Biophys.Acta.1052. 204-210 (1990)

  • [文献書誌] Iwabe,N.,Kuma,KーI.,Saitou,N.Tsuda,M.,and Miyata: "Evolution of Rhodopsin Supergene Family.Independent Divergence of Visual Pigments in Vertebrates and Insects and Possibly in Mollusks." Proc.Jap.Acad.65B(9). 195-198 (1989)

  • [文献書誌] Bagley,K.Eisenstein,LEbrey,T.Tsuda,M.: "A Comparative Study of the Infrared Difference Spectra for Octopus and Bovine Rhodopsin and Their Bathorhodopsin and Isorhodopsin Photointermediates." Biochemistry. 28(6). 3366-3373 (989)

  • [文献書誌] Koutalos,Y.,Ebrey,T.Tsuda,M.,: "Regeneration of Bovine and Octopus Rhodopsins in situ with Natural and Artificial Retinals." Biochemistry. 28(6). 2732-2739 (1989)

  • [文献書誌] 津田 基之: "視細胞における光情報の伝達と光電変換のメカニズム 『高機能シス払素子としてのバイオ素子開発』" ミマツデ-タ-システムInc., 520 (1989)

  • [文献書誌] 津田 基之: "光報情の認識処理、 生命科学の基礎6 『生体膜の分子素子・分子機械』" 学会出版センタ-, 341 (1990)

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公開日: 1993-08-12   更新日: 2016-04-21  

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