InGaP混晶の格子振動に於ける主のLOとTOモ-ドの中間にある混晶特有の弱い局在モ-ドを高圧力下の実験を行なうことにより、ブリルワン帯域端のモ-ドと分離し自然超格子に於ける格子振動モ-ドの起源を明らかにした。半磁性半導体CdMnTeのd電子の励起状態と格子緩和を明らかにした。およそ2eVの発光ピ-クはほぼ対称なガウス型でその温度依存性は吸収端発光と違い異常な振舞いし〜80以下では配位座標モデルでほぼ発光の形、幅を再現出来るが80Kより高温で配位座標模型の推測から大きくずれる。スト-クスシフトの大きさも高温になると小さくなる。このことより低温と高温では励起状態にあるMnの安定点が異なっていると推測される。また吸収端エネルギ-、Mn^<2+>のdーd遷移エネルギ-は格子定数に対し異なった振舞いをする。Mn^<2+>発光のピ-クエネルギ-は圧力とともに線形に減少する。この圧力係数はMn濃度に依らずほぼ一定であるが、その係数の大きさは大きい温度依存性を示す。吸収端発光位置の圧力係数はあまり温度に依存しない。Mn^<2+>のdーd遷移にのみ大きな変化がみられ、この温度依存性の折れ曲がり付近でMn^<2+>発光のFWHMの配位座標モデルの計算値からのずれも大きくなっている。これらのことからMn^<2+>発光にみられる変化はMnに局在した変化であると考え、Mnの安定点が〜80Kより高温で〜0.1A変化する事を示した。1.2eVにみられる発光の圧力依存性は吸収端発光と異なりMn^<2+>発光と同じ負の圧力係数をもち200Kで大きさは半分程度である。この圧力依存性からもMn^<2+>のdー状態に関連した発光であると考えられる。発光強度の温度依存性、圧力依存性からMn^<2+>の励起状態から赤外発光の励起状態へ励起の移動が起こり障壁は36meVであることを示した。この励起状態は大きい格子緩和を伴った状態と考えAlGaAs中DXセンタ-と比較検討した。
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