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1991 年度 研究成果報告書概要

不安の発現メカニズムに関する行動真理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510091
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関(財)実験動物中央研究所

研究代表者

高田 孝二  (財)実験動物中央研究所, 附属前臨床医学研究所・精神薬理部, 主任研究員 (70100930)

研究期間 (年度) 1989 – 1990
キーワード不安 / ethyl βーcarbolineー3ーcarboxylate / 薬物弁別 / アカゲザル / セロトニン / バパミン / 8ーOHDPAT / Sch 23390
研究概要

4頭のアカゲザルを用い、餌強化による2レバ-選択事態で皮下投与したethyl βーcarbolineー3ーcarboxylate(βCCE)と生理食塩液の弁別を形成した。βCCEの用量効果関係に関する実験では、訓練用量が低いとより低用量で効果が発現することがわかった。般化テストでは5HT_<1A>アゴニストの8ーOHDPATおよび5HT_<1B>アゴニストのTFMPPについて完全般化がみられた。5HT_<1B>受容体は囓歯類でのみ見いだされており、従ってサルでは両サブタイプの区別がない可能性が考えられた。一方5HT2およびD2アンタゴニスト作用を有するスピペロン、D1アゴニストのSch23390、ニコチンおよびジアゼパムでは明らかな般化はみられなかった。また、D2に比較的選択性の高いハロペリド-ルでは部分般化がみられた。拮抗テストでは、0.18mg/kgのβ CCE投与後にジアゼパムを累積用量で与えたところ、ジアゼパム0.18あるいは10mg/kgでβーCCEの効果が消失した。ジアゼパム1mg/kgあるいはフルマゼニル0.1mg/kg前処置後にβCCEを累積用量で与えたところ、βCCEの用量効果曲線は右に0.25ないし0.75ログユニットシフトし、競合的な拮抗がみられた。Sch23390やTFMPPの前処置では、TFMPP前処置後3頭中1頭で拮抗がみられた他は、β CCEの効果に影響はみられなかった。ジアゼパム前処置後にβーCCEに完全般化のみられた8ーOHDPATの累積用量を与えたところ、βCCE反応は見られなくなったが、高用量では反応が抑制され、拮抗は非競合的であった。一方フルマゼニル前処置では8ーOHDPATの般化に影響はみられなかった。
以上のことから、アカゲザルにおけるβCCEの弁別刺激効果はヒト不安のある側面を代表すること、第一次作用点が中枢のベンゾジアゼピン受容体であることは疑いないが、効果発現にはセロトニン作動性神経系のうちでは5HT_<1A>受容体が関与しており、またドパミン作動性神経系ではD1よりもD2受容体がより深く関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takada,K.et al.: "Discriminative stimulus effects of ethyl β-carboline-3-carboxylate (βCCE) in rhesus monkeys."

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Takada,K.: "Further evaluation of discriminative stimulus effects of ethyl β-carboline-3-carboxylate (βCCE) in rhesus monkeys."

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Takada, K., Hagen, T. J., Cook, J. M. et al.: "Discriminative stimulus effects of ethyl beta-carboline-3-carboxylate (bata CCE) in rhesus monkeys."

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takada, K.: "Further evaluation of discriminative stimulus effects of ethyl beta-carboline-3-carboxylate (beta CCE) in rhesus monkeys."

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-03-16  

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