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1991 年度 研究成果報告書概要

企業逸脱と社会統制の社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510103
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関京都大学

研究代表者

宝月 誠  京都大学, 文学部, 教授 (50079018)

研究期間 (年度) 1989 – 1991
キーワード企業逸脱 / 社会制御 / 過失的逸脱 / 意図的逸脱 / 強制的逸脱 / 相互作用 / 社会ドラマ
研究概要

一連の文献探索とケ-ススタディによって見出された企業逸脱と社会制御に関する主要な命題は以下の通りである。
1 企業逸脱の社会定義に関する命題
1ー(1)人格・公正・共生・社会的責任を重視する意味世界が強化されるほど,それらに反する企業活動は逸脱のラベルが付与されやすい。
1ー(2)市民の関心を「街頭の逸脱」よりも「企業逸脱」に向けることに成功するときに、企業逸脱のラベルの付与も活性化する。
1ー(3)法以外に企業活動を規制する有効な手段(ex.行政指導)が存在するとき,逸脱の法的規制に消極的になりやすい。
2 企業逸脱の逐行過程に関する命題
2ー(1)企業逸脱には「過失的逸脱」「意図的逸脱」「強制的逸脱」の三タイプが考えられる.
2ー(2)これらの逸脱が組織内に居着きやすくなるかどうかは,成員間の相互作用のあり方によって左右される。例えば,相互不干渉・無関心が支配的な企業では,意図的逸脱はそのまま実行され,組織に居着く。
2ー(3)居着いた逸脱はしだいに組織内で正当な活動とみなされるようになり、それ以外の見方を遮蔽するようになる。
3 企業逸脱の社会制御に関する命題
3ー(1)企業逸脱の規制は,規制される者が規制する側や市民に依存する度合が高いほど容易となる。
3ー(2)特定のグル-プが企業逸脱を「煽る」あるいは「鎮める」社会ドラマを演出することによって,社会生活の変動を左右することが可能となる。しかし,これには「意図せぬ結果」も伴う。

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公開日: 1993-03-16  

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