• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

大正期生まれ教団首脳のライフコ-ス

研究課題

研究課題/領域番号 01510115
研究機関成城大学

研究代表者

森岡 清美  成城大学, 文芸学部, 教授 (60015344)

キーワードライフコ-ス / コンボイ / タイミング / 危機的移行 / 世代 / コウホ-ト
研究概要

本年度は真宗大谷派の元宗務総長(A)嶺藤亮、金光教元教監(B)安田好三、立正佼成会理事長(C)長沼基之の3師を取り上げた。真宗大谷派は9千近い寺院を擁する既成仏教系の大教団、金光教は約1,500の教会を傘下にもつ教派神道系の中規模教団、そして立正佼成会は戦中期に発足したいわゆる新宗教の代表的教団であり、3師のそれぞれの役職は所属教団の事務と行政面の最高ポストである。
3師には所属教団の伝統と教義・儀式儀礼・組織の差に加えて、同じ大正期生まれでも生年に差があり、かつ出発点において教団との関係に差があった。(A)嶺藤は1914(大正3)年9月真宗寺院の長男として生まれ、(B)安田は1921(大正10)年7月日蓮宗の家に生まれ、(C)長沼は1923(大正12)年10月のちに立正佼成会の副会長となる長沼妙佼の甥として生まれた。
(C)長沼は戦後中国大陸から復員ののち、叔母の養子のような立場で教団の中枢にあり、1952(昭和27)年には29歳で理事長となった。叔母亡きあとは会長の信任をえて、教団の発展とともに歩んで今日に至っている。これにたいして、(A)嶺藤は教学の研鑚の好きな父の影響のもとに成育し、大谷大学在学中曽我量深・安田理深師らの薫陶を受け、1958(昭和33)年、43歳の時から大谷派の宗議会議員として宗政にかかわり始め、1974(昭和49)年から6年間、59歳から65歳まで宗務総長としていわゆる大谷派紛争の収拾に骨身を削った。(B)安田は戦中の緑で金光教教師となり、40歳台の半ば頃から教団行政にかかわり始め、1974年から10年間、52歳から62歳まで教監として教団の諸改革を成功させた。(A)においては18歳から24歳にわたる修学期に、(B)においては20歳から24歳の軍隊時代に、のちに教団行政を担当するときの基本的態度が形成されたようである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 森岡清美: "「コウホ-トフロ-」の概念について" 成城文芸. 129. 1-10 (1990)

  • [文献書誌] 森岡清美: "ライフコ-ス研究におけるコウホ-トと世代" 成城文芸. 130. (1990)

  • [文献書誌] 森岡清美: "死のコンボイ経験世代の戦後" 社会学評論. 160. (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi