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1990 年度 実績報告書

高校改革モデル形成のための総合選択制高校の教育経営学的・事例的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510153
研究機関大阪教育大学

研究代表者

大脇 康弘  大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60135762)

キーワード総合選択制高校 / 高校改革 / 教育の多様化・個性化 / 青年期教育 / 進学準備教育 / キ-パ-スン / 高校生急減 / 中央教育審議会
研究概要

本研究は、総合選択制高校の構想と取り組みを手がかりとして、高校改革モデルを構成するための基礎的作業を行うことを目的としている。
1総合選択制高校は、(1)準上位校ないしそれに準ずる中堅校としての地位を確保していること、(2)職業高校再生のモデルを提示したこと、(3)教育の個性化のための多様な取り組みを行っている点で評価できる。しかし、高校生急減期における公私競合状況のなかで、高校教育全体は私学を中心に受験教育へ傾斜しつつある。教育の多様化・個性化をめざす総合選択制高校の存在意義が、今後厳しく問われてくる.
2高校改革モデルを構成する基礎作業として、「学校改善とキ-パ-スン」に関する質問紙調査を実施した。これは4府県の学年主任1800人を対象に郵送法によって行い、410(22.8%)の回答を得た.調査結果の要点は次のようである。(1)高校教育改革の〓害要因は、学歴社会、高校間格差、偏差値選抜にある。(2)教師はかなりのストレスを感じているものが多く、それは教師間の指導観のギャップより生じている.(3)高校像として総合選択制の理念と取り組みを条件つきで肯定するものが多い.(4)学校改善の先導役であるキ-パ-スンは、校内人事では一応適切に配置されているが、校長との連携は弱く学校改善のネックとなっている.
3以上をふまえて、高校改革モデルを次のように構成した。(1)高校は基本的には青年期教育の場として組み換える。知的活動を核にしながらも参加と体験を含んだ多様な活動を行う場とする。(2)普通教育と職業教育の総合化を図る方向で高校の基本モデルを構成する.(3)選択制の徹底を図る方向で分化モデルを構成する。この基本的視点に立って8点にわたる高校改革モデルを提起した.
4高校教育改革の戦略として、(1)教育行政における管理統制的発想の転換、(2)教育行政の主体性確保、(3)各学校の自主性への委任を上げた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "総合選択制高校および単位制高校のねらいと現状" 大学進学研究. 69. 16-19 (1990)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "生徒急減の取り組みと課題" 月刊高校教育. 24ー6. 26-33 (1991)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "新しい「総合学科」の設置に問題はないか" 教職研修. 224. 94-95 (1991)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "高校改革モデルの再構成" 大学進学研究. 72. (1991)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "高校像の再生と改革戦略" 月刊高校教育. 24ー9. (1991)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "戦後における高校像の変遷ー3段階6期説の提起" 日本教育経営学会関西地区例会. 1-5 (1990)

  • [文献書誌] 大脇 康弘: "高校改革モデル形成のための総合選択制高校の教育経営学的・事例的研究" 科研報告書, 45 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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