研究課題/領域番号 |
01510177
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研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
佐藤 全 国立教育研究所, 教育経営研究部, 室長 (50004114)
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研究分担者 |
牛渡 淳 仙台白百合短期大学, 教職課程, 助教授 (30151856)
八尾坂 修 国立教育研究所, 教育経営研究部, 研究員 (20157952)
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キーワード | 教師教育 / 研究動向 / 教師教育カリキュラム / 教育実習 / 実践的指導力 / 教員研修 / 初任者研修 / 校内研修 |
研究概要 |
1.大学における教育養成に関する研究 大学における教育養成の研究の焦点は、養成の目的と役割、養成カリキュラム、教育実習、大学生の教職意識などに分けられる。目的や役割についての最近の研究は、実践的指導力の修得を教員に要請する政策動向に対する大学研究者の危機感に誘発されて行われており、かかる要請を大学教育の任務と矛盾するものと捉える見解などが展開されている。養成カリキュラムの研究が少ないのに対して、教育実習については多くの研究成果が見られ、実習経験が教職志望度を高める契機になっていることを実証している研究が多い。 2.教員の採用と任用に関する研究 教員候補者選考試験に合格させることに主眼をおいて大学の養成カリキュラムが編成される現実が見られる一方、選考試験の内容が大学の養成内容に対応していないことが明らかにされている。 3.教員の研修に関する研究 教員研修に関する研究は量的に激増しており、内容も多様になっている。研究の焦点は、研修の体系化、指導行政体制、校内研修、初任者研修等に大別される。近年、研究者の注目を集めているのは、若い教師の研修問題であり、彼等の公的研修についての評価は低く、同僚教師からの援助を期待し、校内共同研修を強く志向していることが明らかにされている。 4.教師教育研究の課題 養成と研修の効果に関する研究と、養成と研修を連結的に捉える視点からの教師教育カリキュラムの研究が少ない。入職前に、学問的な素養のほかに最小限度の実践的指導力の修得をも可能にする養成カリキュラムの開発的研究が必要であり、とりわけ、かかる観点からの教育実習改善の研究が急務である。
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