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1989 年度 実績報告書

精神薄弱者居住施設の生活の質に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510182
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

渡辺 勧持  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 研究室長 (00090423)

研究分担者 石井 鉄一  愛知県心身障害者コロニー, 授音所, 所長
大島 正彦  愛知県心身障害者コロニー, 発達障害研究所, 研究員 (60142171)
キーワード精神薄弱者 / グル-プホ-ム
研究概要

本研究の目的は規模の大きな精神薄弱者の居住施設と小さな居住施設(グル-プホ-ム)が、精神薄弱者の生活の質に与える影響をあきらかにすることである。本年度は、特に精神薄弱者入所授産施設から自立して地域の住まいに移ろうとしている人、また精神薄弱者通勤寮から移った人、を中心にして大施設での生活と小施設での生活との違いを精神薄弱者本人の叙述によりあきらかにした。本研究の方法は、あらかじめ作成された評価記録用紙を用いて、数人の自由会話の中から本人の意識的な生活のよさ、不便さについて聴衆した。結果は、1.日常生活については、食事に関する叙述で多く、それらは大施設では食事がつめたく、選択できず、TVや会話をしながらゆっくりと食べれない。などの一点が、小施設では作るのが大変しかし料理をする過程で材料の購入、作成の段階での一緒に住んでいる人の助け合いなどで自立への成長が見られる。次に、個室をもつことの利点があげられ、それは夜間の睡眠の時に、電灯をつける、うるさいなどがあり、自分の持物をもてる、余暇に好きなTVが見れる、となる。その他、風呂などでは、大施設では広い、数人で入れる風呂が楽しい、などの表現が小施設に移行した時点では一人で入るのがつまらない、などと一時的に叙述されるがその後、快適な風呂に変わっていく。2.対人関係については、大施設では、いい職員と話せるという機会は、小施設では、特定の職員としか人間関係をもたないといけない、他の住人との人間関係も密接になつにつれ問題がでてくるなど必らずしも小施設へ移行したから、といっていい生活には近付けない。このことは、3.地域社会資源の利用についても言える。周囲に食堂や余暇施設があっても、その利用方法の学習をする余裕が小施設の残員にはない。4.人権の尊重、これについては、大施設では、プライヴァシ-等について学習する機会が少なく小施設での学習に数年を要する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺勧持、大島正彦: "精神薄弱者居住施設の生活の質について" 発達障害研究.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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