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1989 年度 実績報告書

本邦における南方系漁船の系譜に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510190
研究機関横須賀市自然博物館

研究代表者

田辺 悟  横須賀市自然博物館, 博物館長 (20083107)

キーワードクリブネ(刳舟) / サバニ / マルキ(丸木)舟 / カヌ- / 沿岸文化 / 海人の伝統
研究概要

本邦における南方系漁船の系譜に関する実証的研究をおこなうために沖縄県の糸満市及び石垣島等のフィルドワ-クをおこなった。
本研究は研究課題の性格上、フィルドワ-クによる研究、調査を重視したものである。
本邦各地における小型木造漁船の建造がプラスチック(FRP)化されていく中で、今回は、この最後の機会をとらえ、消滅していく漁船の南方技術的系譜、消長および、この種の伝統文化の記録を正確に記載し、本邦中においても南方とのかかわりあいが強い地域における沖縄県を中心に実証的な調査、研究を実施した。
その結果、沖縄県糸満市に残存する刳舟(サバニ)は南西諸島でこれまで伝統的に使用されてきた刳舟とのかかわりが深いこと、及び糸満市に伝えられた刳舟(これは沖縄県全域にも共通する)は、二系統の建造技術に分けられることなどが明確になった。
また、今回の調査、研究によって明確になってきたことは、南方系の漁船にも二つの系列があることなど、今後、さらに本邦における日本海流(黒潮)や、対馬海流との関係でみていかなければならない。
さらに残された課題として、伊豆大島、八丈島等で使用されてきた所謂「カヌ-」は、小笠原方面の南方系漁船の系譜と関係があり、マリアナ諸島との関連が注目されるといえる。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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