研究概要 |
第1年次として、本研究で選定するメタ言語語彙によって説明されるべき意味・用法の内容と、学習者がすでに習得している語彙とを比較し、いわゆる「学習基本語彙」に付け加える必要のある語彙の概観を得るため、以下の作業を行った。記述の対象語群として、主に形容詞を取り上げ、その意味・用法を記述するために必要な語彙を収集した。 なお、調査対象辞書としていた「新明解国語辞典(三省堂)第3版」が改訂され、第4版が出版されたため、これに関する資料収集は再度行うこととし、2年3月末現在、作業中である。 1.対立項のリストアップ:すでに発表されている意味分析・辞書記述等から、語の意味を区別するカテゴリ-収集し、それらを言い表わすのに必要な語彙をリストアップ作業に着手した。 2.辞書等における記述用語調査:1.を含めて、国語辞典・日本語学習者用辞書で意味記述に用いられている語を調査した。 3.学習基本語彙表との比較:すでに作成している各種語彙表の採録語彙対照表を補充し、1.,2.の結果と比較して、学習者が普通習得する語彙と説明に必要な語彙との比較を行う準備に着手した。 4.一応の語彙選定:以上の結果から、形容詞の意味説明用メタ言語に含める語彙を仮に選定することとし、その準備に着手した。
|