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1991 年度 研究成果報告書概要

中国の沿海地域経済発展戦略と西アジア経済圏の形成

研究課題

研究課題/領域番号 01530028
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経済事情・政策学
研究機関京都大学

研究代表者

上原 一慶  京都大学, 経済研究所, 教授 (60052544)

研究期間 (年度) 1989 – 1991
キーワード地方分権 / 不均衡成長戦略 / 地域格差 / 民営化 / 地域封鎖 / 社会主義市場経済 / 地方主義 / 地域主義
研究概要

1970年代末、改革・開放に転じた中国は、従来の社会主義経済システムの改革、経済発展戦略の大胆な転換をおしすすめるにいたった。集権的計画経済システムの手直し・柔軟性の付与、計画システム外の非国有企業の発展といった改革と同時に、(1)重工業優先から労働集約的消費財工業中心、(2)内陸地域重視の均衡成長から沿海地域優先の不均衡成長戦略、(3)内需主導の内向き発展戦略から輸出主導の外向き発展戦略、への転換がはかられた。こうした改革と経済発展戦略の転換によって、東部沿海地域を中心とする郷鎮企業や外資系企業等の非国有企業の発展、華南経済圏、環黄海経済圏等の国境を超えた局地的経済圏の発展が促され、80年代の中国経済の相対的に良好な経済発展がもたらされている。しかし80年代には、国有企業の不振、国民経済のリーデイングセクターから国民経済発展の重荷への転落、地域格差の拡大、生産構造と消費構造、加工業と素材産業・インフラ部門との矛盾等の問題を生みだし改革と経済発展戦略の行き詰まりがあらわれるにいたっている。90年代うちだされた「社会主義市場経済」樹立の提起と、郷鎮企業等の非国有企業が担ってきた消費財生産=軽工業から国有企業が担う重化学工業、東部沿海地域から東部沿海地域と長江流域経済圏の形成による内陸重視への経済発展戦略の再転換は、こうした行き詰まりを打破しようとするものである。
本研究は、以上のように、80年代の中国の改革と経済発展戦略の積極面と残された問題を、特に地域間、中央政府-地方政府関係に焦点をあて、明らかにするとともに、その後の改革、経済発展戦略の可能性についても展望している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 上原 一慶: "制度改革と地域経済の発展" 丸山伸郎編「華南経済圏-開かれた地域主義」アジア経済研究所. 41-70 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 上原 一慶: "現代中国の課題-歴史研究者との対話を求めて-" 国民経済雑誌(神戸大学経済経営学会). 第166巻. 1-19 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 上原 一慶: "社会主義の崩壊と中国" 杉本昭七編「現代世界経済の転換と融合」同文館. 225-254 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 上原 一慶: "中国のGATT参加-その目的と課題-" 「中国のGATT参加-その条件整備と産業界への影響」日中経済協会. 1-11 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 1996-04-15  

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