研究課題/領域番号 |
01540023
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
小川 洋輔 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90017187)
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研究分担者 |
渡辺 ヒサ子 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (70017193)
榎本 陽子 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (90151993)
桂 利行 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (40108444)
大町 英理子 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助手 (00194291)
塚田 和美 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (30163760)
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キーワード | 曲率テンソル / 概複素構造 / 概ケ-ラ-空間 / 共形平坦 / 局所共形ケ-ラ-空間 / 共形場 / 惰性指数 / ヂリクレ-問題 |
研究概要 |
幾何学関係3名、代数学関係4名、解析学関係6名で共同研究を行った。概Hermite空間において、その曲率テンソルがある種の代数的条件をみたすとき、複素構造もある程度決って行くことが知られているが、本年度の研究ではA.Gray等による条件、R_1,R_2,R_3とO^*-構造及び概Kahler構造との関係を調べ、概Kahler空間はR_3ならば(従ってR_2でも)Kahlerとなることを示した。また曲率型テンソル上での*作用素を定義してその性質を調べ、4次元Riemann空間が曲形平坦であるための条件R(e_1,e_2;e_3,e_4)=0がRと*Rとの関係式で表せることを示し、曲率テンソルの代数的計算による幾何学的意味付けの1つが得られた。大町の結果は曲率テンソルやRicciテンソルとその共変微分の間の不等式をおもに直交分解を用いて求めたものであるが、特にそこで等号の成立する場合が新しい型のRiemann空間をあたえる意味で興味深い。塚田は低次元局所共形Kahler空間の分類を試み、ある緩い条件の下で分類に成功した。 代数学的には桂が共形場の理論で研究を進め、複素数体上での理論を整数環上にformulateすることに成功し、またそこでのformal groupの役割も明確にした。榎本(宇佐美)は惰性指数が2又は3の可解defect群をもつp-blockにおける一般分解定数を決定した。解析学的には、渡辺が上積分を一般化したcoantably sublinear functionalsの概念を導入し、2階楕円型偏微分方程式に関するDirichlet問題の解の境界挙動がより統一的かつ精密に調べられることを示した。また竹尾はFeynmanの径路積分についてベクトル値測度を用いることにより、数学的な立場からの解釈をあたえた。
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