研究課題/領域番号 |
01540042
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山内 正敏 京都大学, 教養部, 助教授 (30022651)
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研究分担者 |
西山 享 京都大学, 教養部, 助教授 (70183085)
松木 敏彦 京都大学, 教養部, 助教授 (20157283)
行者 明彦 京都大学, 教養部, 助教授 (50116026)
藤木 明 京都大学, 教養部, 助教授 (80027383)
斎藤 裕 京都大学, 教養部, 助教授 (20025464)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 概均質ベクトル空間 / L関数 / ガウス和 / 四元数環の表現 / ヘッケ作用素 / ケ-ラ-多様体 / リ-群の表現 / 旗多様体 |
研究概要 |
本研究は保型形式と、それに関連した分野についておこなわれたもので数多くの結果を得ることができた。その主なものを述べる。 1.齋藤は、2変数の2次形式全体がなす概均質ベクトル空間のL関数の関数等式を証明し、その留数を与えた。さらに、有限体上の2次形式から2次指標に付随した行列係数のガウス和を定義し、それが古典的なガウス和の自然な拡張の一つであることを示し、ジ-ゲル保型形式及び対称行列のなす概均質ベクトル空間への応用を与えた。 2.齋藤、山内は局所体上の四元数環の乗法群の既約表現の各カルタン部分群への制限を具体的に与え、それによりその表現の指標を与えた。またこれをヘッケ作用素の跡公式に応用し、多くの重要と思われる実例を与えた。(土方氏と共著) 3.藤木は、コンパクトケ-ラ-多様体の基本群から複素被約代数群への表現全体の同値類の空間Mには特殊なC作用を許す超ケ-ラ-空間の構造が入ることを示した。さらに対応するカラビ族において一般フアイバ-はMと同型、かつ特殊フアイバ-はヒッチン対応により上の表現に対応するヒッグス束のモジュライ空間と同型になることを示した。 4.簡約可能代数群の作用する概均質ベクトル空間の開軌道がアフイン多様体になるための必要十分条件は、その概均質ベクトル空間が正則になることである。簡約でない場合でも十分条件になるだろうという予想があったが、行者はこの予想に反例を与えた。 5.松木は、半単純リ-群の任意の表現を主系列表現へ埋め込む写像を旗多様体上の軌道構造によって記述した。また古典型単純リ-群の場合に旗多様体上の軌道構造の記号表示を与えた。(大島氏と共著) 6.西山は、orthosymplecticなリ-超代数に対して調和振動子表現を定義し、それがユニタリ-表現を与えることを示した。これは通常のsymplectic群におけるベイユ表現の類似であるが、そのベイユ表現についても波面集合を決定するなどの結果を得た。
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