研究分担者 |
岩崎 秀樹 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (50116539)
池田 章 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (30093363)
岡田 〓夫 広島大学, 学校教育学部, 教授 (70093739)
新谷 尚義 広島大学, 学校教育学部, 教授 (90033802)
山口 清 広島大学, 学校教育学部, 教授 (20040090)
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研究概要 |
体k上のアフィン群スキ-ムμq=Spec(k[X]/X^q-1)が、アフィンスキ-ムSpec(A)に作用することと、k-代数Aにホップ代数H=k[X]/(X^q-1)が余作用することとは同値である。またμ_qのSpec(A)への作用に付随する不変部分環Bは、HのAへの余作用Pの不変部分環として捉えることができる。本研究では、特にAが多項式環k[X_1,ーーー,Xn]であって、kの標数がp>0、q=p^mかつ余作用Pが対角化可能のとき、不変部分環Bを考察した。 余作用Pによって定まる整数λ_1,ーーー,λn(0【less than or equal】λ_i<q)を用いて(適当な変数変換の後)、B=k[X_1^<i1>ーーーX_n^<in>1λ_<1i1>+ーーー+λ_<nin>≡0(mod q)]となることが示される。さらに、BがCohen-Macaulay環であること、Bの正準加群K_BがK_B(n)〓ΣkX_1^<a1>ーーーX_n^<an>で与えられることが証明できる。ただし、ΣはΣ_<r=1>^nλ_<r__ー>(j_<r__ー>+1)≡0(mod q)を満たすすべての非負整数j_1,ーーーj_nに渡る和を表す。系として、λ_1+ーーー+λ_n≡0(mod q)ならば、BはGorenstein環であることが示される。 次いで、Bの因子類群Cl(B)について研究し、Cl(B)がqを法とする整数の剰余類がつくる加群〓/(q)の部分群と同型であることを示した。特にλ_1,ーーー,λ_nのうち少なくとも2つがpで割り切れないならば、Cl(B)〓〓/(q)が成り立つ。系として、λ_1,ーーー,λ_nのうち少なくとも2つがpで割り切れないならば、BのGorenstein性からλ_1+ーーー+λ_n≡0(mod q)が従うことが示される。 以上の結果は、ホップ代数Hがk-代数Aへ余作用することとある種の高階導分をAに与えることとは同値であり、不変部分環Bは高階導分の定数環として捉えることができるという観点から導かれる。
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