研究課題/領域番号 |
01540084
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
土井 公二 立命館大学, 理工学部, 教授 (20025290)
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研究分担者 |
石井 秀則 立命館大学, 理工学部, 助教授 (60159671)
荒井 正治 立命館大学, 理工学部, 教授 (20066715)
藤村 茂芳 立命館大学, 理工学部, 教授 (30066724)
新屋 均 立命館大学, 理工学部, 教授 (70036416)
中島 和文 立命館大学, 理工学部, 教授 (10025489)
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キーワード | 保型形式の数論的研究 / ゼ-タ関数 / 微分作用素の固有値 / ゼ-タ関数の零点 / 志村理論 / 保型形式のプリエ係数 |
研究概要 |
保型関数に関連する数論において、そのフ-リエ係数を係数とするゼ-タ関数の研究はこの分野での最も重要な問題の一つである。とくにこのゼ-タ関数の零点はプリンストン大学志村五郎教授の重大な論文「On the holomarphy of certain Dirichlet series.Proc.London Math.Soc.(3)31(1975)」によってリ-マンゼ-タ関数の零点を含む場合があることが証明されている。したがってこの零点の研究は非常に興味深い対象となる。実際、志村教授の最近のPre-printの論文「L-functions and Eigenvalue Problems」では上述の零点とある種の微分作用素の固有値との間の関連が明らかされている。この状況の下で、当該研究目標として保型形式に付随するゼ-タ関数の零点をまず計算することにおいた。このために現在知らされている計算法の一つとして、京都大学吉田敬之教授による「On calculations of zeros of L-functions related with Ramanujan's discriminant function on the critical line,Jour Ramanujan Math,Soc.3(1)1988」に従って計算している。一方、この研究を通じて、問題の保型形式のフ-リエ係数の属する代数体の同型写像で対応する共役フ-リエ係数によって得られる二者のゼ-タ関数について、その各々の零点の間にはいかなる関連性が存在するのであろうかという極めて自然な問題を提起するにいたった。リ-マンゼ-タ関数の零点の分布が自然数の集合の中の素数の分布と関連するという古典的理論と対比するとき、この研究が全く新らしいかつ重要な問題の一つの出発点であることを確信している。
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