研究分担者 |
渚 勝 千葉大学, 理学部, 助教授 (50189172)
杉山 健一 千葉大学, 理学部, 助教授 (90206441)
越谷 重夫 千葉大学, 理学部, 助教授 (30125926)
柳原 二郎 千葉大学, 理学部, 教授 (70009041)
高木 亮一 千葉大学, 理学部, 教授 (00015562)
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研究概要 |
1。ポテンシャル論的視点での複素関数論へのアプロ-チを前年に続き継続し,フラグマンーリンデレ-フ型の定理の拡張を得た。この結果はu≧0の場合は,得られた調和優関数が最少な調和優関数となり,ク-ラン(1970)の結果の拡張になっている。得られた結果を利用して開領域と非有界関数に関する古典的なディリクレ問題の解の一意性に関して,コ-ンとシリンダ-の場合に,肯定的解答を与えた。これらは前年に得られた結果と一諸に論文として出版される。 2。ポテンシャル論を他の分野に応用した結果,幾何学で次の成果を得た。Mをn次元ジェネラルタイプのミニマルヴァラエティとし,このM上にポテンシャル論を用いて,アインスタインーケ-ラ-計量を構成し,その応用として,特異点解消の際の重要な不等式を得た。結果は論文として公表された。また、葉層構造をもつリ-マン多様体上で、ラプラスーベルトラミ-演算子を分解する定理が証明され、これによって、リ-マン多様体上に調和形式が存在しないための一つの十分条件が得られ、論文として公表された。 3。有限群へポテンシャル論的思考を適用し、モジュラ-表現のブラウア-対応に関して10年前の越谷の結果(1981)について、係数体上の多元環として同型であるための決定を行い、結果を完全なものとして完成した。また、モジュラ-表現に関しての他の結果は、8月筑波大学での「多元環の表現論に関する国際シンポジウム」において講演され、報告集に発表される。 4。関数解析への応用として、II_1型因子環とそのシフト準同型写像の分類に関して、将来への手がかりとなる貴重な手段がみつかり、論文として公表されることになっている。
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