研究課題/領域番号 |
01540125
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
浅野 潔 京都大学, 教養部, 教授 (90026774)
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研究分担者 |
西和田 公正 京都大学, 教養部, 助教授 (60093291)
宇敷 重広 京都大学, 教養部, 助教授 (10093197)
上田 哲生 京都大学, 教養部, 助教授 (10127053)
伊達 悦朗 京都大学, 教養部, 助教授 (00107062)
森本 芳則 京都大学, 教養部, 助教授 (30115646)
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キーワード | 退化シュレ-ディンガ-作用素 / 不確定性原理 / SOSモデル / 星状三角形関係 / ボルツマンウィィト / ア-ベル関数方程式 / ボルツマン方程式 / ホイゲンスの原理 |
研究概要 |
本研究の主な目的は、自然現象の記述に現れる種々の関数方程式の、数学的構造の研究である。方程式に内分される数学的構造の発見と解析が、解の性質の研究に寄与することは当然であるが、他方ではそれが、解析学に新しい理論的枠組を提供し、新しい研究分野の開拓に役立つことが期待されるのである。〔1〕では、退化したシュレンディンが一作用素の正則性伝播の問題に対して、ハイゼンベルグの不確定性原理を適用して解決することに成功した。〔2〕では、固体結晶に対する量子線計力学的モデルの一つである,2次元イジングモデルの拡張としての、SOSモデルの積分可能系に対して、局所高確率の保型的性質を調べ、組合せ論的な等成を確立した。〔3〕では、2複素変数の解析的変換が不動点をもつ場合に、変換の挙動を調べ、変換から定まるア-ベルの関数方程式の解を調べた。〔4〕では、稀薄気体に対する古典統計力学的モデルとしてのボルツマン方程式に対して、短距離的な力場の影響下において、熱力学的平衡解の近傍において、時間的大域解の存在が示された。〔5〕は、非線型振動の分岐現象に伴なう、共鳴現象や引き込み現象は、数学的見地からは、安定な周期解の出現と解釈されている。〔5〕は、このような分岐現象を、いくつかのモデル方程式について研究した。以上の諸研究は、継続的に発展させられつつあり、他の研究分担当の協力ともあいまって、更に他方面に及ぶ先端分野の研究に結実するものと期待できる。
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