研究課題/領域番号 |
01540160
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
和田 淳藏 早稲田大学, 教育学部, 教授 (50063342)
|
研究分担者 |
郡 敏昭 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063730)
鈴木 晋一 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10030777)
石垣 春夫 早稲田大学, 教育学部, 教授 (60063492)
日野原 幸利 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10063471)
宮寺 功 早稲田大学, 教育学部, 教授 (50063293)
|
キーワード | 関数空間 / 解析関数 / 関数環 / 微分子 / Grassman多様体 / Cー半群 |
研究概要 |
本研究を理論面と応用面に大別し、それぞれについて研究の概要を述べる。勿論両者は密接に関連している。 1.理論面。関数空間。とくに解析関数からなる関数空間、および関数環の理論の研究を昨年に引き続き行なった。これに関しては、山口ー和田(Tokyo J.Math)の研究がある。これは関数環の理論の中の種々の定理が、関数空間ではどの程度まで成り立かについて論じられている。この方向の研究では、これが3つ目の論文であるが、ここではある条件をみたす関数空間で、Rudinの定理、Briemの定理、HoffmanーWermerの定理などの一般化が得られている。また羽鳥ー和田(Bull.Tokyo Medical coll.)は、関数環上の微分子の特徴付けを得ている。これはNandakumarの最近の結果の拡張となっている。郡(Report of Waseda Univ.)は、S^4上のDirac作用素の正則局所座標表示を与え、S^3上のDirac作用素の固有ベクトルを決定し、それが張る無限次元Grassman多様体を導入し、それについてくわしく論じている。 2.応用面。関数空間を単に普通の意味の関数の空間に限らず、ベクトル値関数の空間や、さらに一般の空間の中で問題を発展させていくにことを昨年に引き続き行なった。宮寺ー田中(Proc.Japan Acad.)は作用素AがCー半群を生成するための条件を、クラス(Co)の半群の立場から考えている。また宮寺ー田中(Proc.of International Conference)はクラス(Co)の半群の生成に関するHilleー吉田の定理の一般化として、integrated Cー半群の生成理論を考察している。そして近藤(早大学術研究)は、Krauseの一定理をfunctionalにとらえ直し、より一般的な状況のもとに再述している。 以上、関数空間を解析関数からなる空間を含む、本来の意味の関数空間や関数環に関する理論(理論面)と、もっと一般化された関数空間を考えての応用面において、それぞれかなりの成果があげられたものと思っている。
|