研究課題/領域番号 |
01540162
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
新屋 均 立命館大学, 理工学部, 教授 (70036416)
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研究分担者 |
山田 修宣 立命館大学, 理工学部, 助教授 (70066744)
藤村 茂芳 立命館大学, 理工学部, 教授 (30066724)
中嶋 史図雄 立命館大学, 理工学部, 助教授 (50121611)
土井 公二 立命館大学, 理工学部, 教授 (20025290)
荒井 正治 立命館大学, 理工学部, 教授 (20066715)
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キーワード | 局所コンパクト群 / 位相的既約表現 / バナッハ空間 / 球関数 / quasi-bounded |
研究概要 |
今年度は局所コンパクト群G=S・K(Sは閉部分群、Kはコンパクト部分群)の位相的既約表現で、特にKのある既約表現を有限回含むものについて、それらはいつもバナッハ空間上の表現となるかどうかを調べた。平面上の運動群や半単純リ-群などの場合は肯定的結果が分かるので、当初は一般的にそうであると推測していたが、うまく証明ができなかった。それで今度は逆にそうでない例があるかも知れない、という考えに立って反例を見つけることを目指した。その結果、割合簡単な反例が見つかった。群としては、Sは可算個の生元を持つ自由群、KはSの自己同型群に含まれるある可換コンパクト群であって、G=S〓K(半直積群)を考える。そのGの位相的既約表現で、K-有限であって、しかもバナッハ空間上の表現とは本質的に異なるものを構成することができた。従って、この表現から定義される球関数は、いわゆるquasi-boundedではないのである。 SがGの可換離散正規部分群でG=S〓Kとなっている場合、ある既約表現δ【.emet.】Kを有限回含むようなGの位相的既約表現は本質的にバナッハ空間上に実現されたものになるらしいが、Sが可算群の場合を除いてはまだ証明できない。これも、反例があるのかどうか、もう少し検討の必要がある。もし反例が見つかれば、Fellによる予想をくつがえすことにもなり、割合病的な現象の例にもなるので、予想として肯定的に解けることなのだろうと思われる。
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