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1989 年度 実績報告書

原子核の電子捕獲反応と超新星爆発

研究課題

研究課題/領域番号 01540236
研究機関東京工業大学

研究代表者

小田 健司  東京工業大学, 理学部, 助教授 (20016067)

研究分担者 佐藤 勝彦  東京工業大学, 理学部, 助教授 (00111914)
高原 まり子  東京工業大学, 理学部, 助手 (00197196)
武藤 一雄  東京工業大学, 理学部, 助手 (60114899)
キーワード原子核 / 電子捕獲反応 / 超新星爆発 / 大次元殻模型計算
研究概要

原子核のベ-タ遷移確率は、天体核現象の問題の結論を導く際に重要な役割を果たす。この時必要となる遷移強度の多くは理論計算に依らざるを得ないか、従来用いられてきた値は単純化された模型計算に依るものであり、より正確な理論値を求めることが望まれる。この研究では、多くのsd殻核及びfp殻核について、大次元殻模型によって系統的に構造計算を行う。ベ-タ遷移強度から、星の内部の物質密度、温度における電子捕獲反応率を求め、超新星爆発、元素合成の解明に供する。電子捕獲の進行の度合が超新星爆発が起こるかどうかを左右することが、星の進化の数値実験によって明らかになってきている。
平成元年度は、本補助金申請書に記されていたように、核子間有効相互作用がよく決まっているsd殻核の電子獲得反応率、ベ-タ崩壊率、ニュ-トリノによるエネルギ-損失率のいわゆる原子核の弱過程に対する遷移確率を、(sd)^nの全配位を取り入れた大次元殻模型によって計算した。天体核現象の問題の数値計算に供すべく種々の物質密度、温度に対してそれらの遷移確率(全sd殻核に対して)を計算し、現在までに天体核対象の問題の数値実験によく使用されてきたFomler等のいわゆるFFNの表に対応する表を作成した。FFNの数値との比較を行った。例を電子捕獲率にとると、物質密度、温度が大きくなると、ほとんどの原子核で1またはそれ以上の大きさのオ-ダ-の差がでてくる。大小関係は、物質密度の場合は、FFNが電子捕獲に対してもガモフ・テラ-巨大共鳴を考慮したため、大次元の殻模型計算の方がFFNの値より小さく電子捕獲反応の進行が大巾に遅れるようになる。温度に対しても、我々の結果の方がFFNの値より小さい。FFNの模型は個々の原子核の性質を反映しにくくなっていることにその原因がある。
平成2年度にはfp殻核に対して同様な計算を行う予定。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.TAKAHARA: "MICROSCOPIC CALCULATION OF THE RATES OF ELECTRON CAPTURES WHICH INDUCE THE COLLAPSE OF O+Ne+Mg CORES" NUCLEAR PHYSICS. A504. 167-192 (1989)

  • [文献書誌] K.MUTO: "CALCULATION OF β^+ DECAYS OF PROTON-RICH sd-SHELL NUCLEI" SUBMITTED TO PUYSICS LETTERS.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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