研究概要 |
今年度の研究実績としては、SLC及びLEP 1でのZ pole(√<s>=91 GeV:Z粒子)での実験にあわせて、標準Higgs粒子検出のために、イブトンのエネルギ-分布を求めたことに有る。シグナル(S)とバックグランド(BG)の反応は、下記のものである。 (S):e^-e^+→Z →ll^^-H→ll^^-bb^^-jets,(1) (BG): e^-e^+→Z,γ→ff^^- →ll^^-+qq^^- jets+X.(2) (ここで、l,b,qはそれぞれレプトン、ピユティ-クオ-ク、クオ-クを意味する。)我々はこの反応(1)と(2)に対して不変質量分布、共線角分布に加えて、今回エネルギ-分布を求めた。Z-poleでのSとBGの比較から、無条件のevents(選択則を課さない)に対しては、Higgsの質量が、20GeV【less than or equal】M_H【less than or equal】30GeVのとき、Z-poleでは エネルギ-分布からHiggs粒子の検出が可能とい 更にBGのエネルギ-分布におけるスピン相関の効果が大きいことを見出した。このことは、BG Kエネルギ-分布が、標準電弱理論の精密テストに使えること意味する。 特にチャ-ム-クォ-ク(c)のスピン相関が大きいことが分かった。 現在BGのエネルギ-分布に対する高次の補正の計算を実行している。更にeventsに対して選択則を課してSとBGの分離が可能になったときの、シグナルを含むeventsの満たす幾何学的条件(トポジカルな特徴)を調べている。
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