研究課題/領域番号 |
01540349
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
長野 勇 金沢大学, 工学部, 教授 (50019775)
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研究分担者 |
水野 英一 金沢大学, 工学部, 助手 (20229701)
ポール A・ローゼン 金沢大学, 自然科学研究科, 助手
満保 正喜 金沢大学, 工学部, 教授 (90019696)
ROSEN PAUL ALAN Associate Researcher Natural Science and Technology Kanazawa University
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | フ-ルウエ-ブ計算 / 電子ビ-ムアンテナ / VLF伝搬 / 電離層電波伝搬 / propagation / noise intensity |
研究概要 |
本研究は2ヶ年にわたり、次のような研究課題を設定し研究を実施した。 (1)プラズマ中の電子ビ-ムアンテナによる電磁波放射の特性 (2)放射された電波の地上への伝搬 (3)スペ-スシャットルによる電子ビ-ム放射実験(SEPAC)に伴う地上観測のための準備の各ステップで行なわれた。 (1)に関しては、主に文献調査を行い、次の事が調べられた。変調電子ビ-ムによる電磁波放射の研究はあまりなく、その詳細については明らかではないが、定性的には、その放射効率は、ビ-ム近傍プラズマ媒質のLHR周波数で最大になり、電磁波のエネルギ-は磁界と垂直方向に放射する。項目(2)を取り扱うため、電子ビ-ムアンテナをダイボ-ルアンテナに近似出来るものとし、先ず自由空間中にダイボ-ルアンテナが存在する場合の電離層中の電磁界を計算する方法を開発し、次にダイボ-ルアンテナが電離層中にある時の大地上の電磁界を求める計算機コ-ドを開発した。これによりSEPAC実験での電子ビ-ム放射パラメ-タ値を用いて、大地上のVLF波強度を推定したところ、周波数5kHzで、直径200kmの円形内で、5μV/m〜10μV/mが計算された。項目(3)では、地上観測に備えて、移動可能な小型ル-プアンテナ(ル-プ面積1m^2)を製作し、LHR(約5kHz)周波数付近でノイズレベルを測定した。商用周波数の高調波の間隙の周波数では、そのノイズレベルは0.1μV/mで、そして最大値は3μV/mであった。以上の結果を総合すると、予定されているスペ-スシャットルから放射される変調電子ビ-ムによる、大地上でのVLF波の観測は可能であると考えられる。
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