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1990 年度 実績報告書

植物ゲノムにおける特定DNA配列の分布

研究課題

研究課題/領域番号 01540562
研究機関金沢大学

研究代表者

矢倉 公隆  金沢大学, 教育学部, 助教授 (50166485)

キーワードin situハイブリダイゼ-ション / Vicia属 / ARS / 反復配列 / カラスノエンドウ / スズメノエンドウ / ソラマメ
研究概要

本研究は、植物の特定DNA配列がゲノム内でどのような分布をしているかを明らかにする事を目的とし、ソラマメ由来の高度反復配列であるBamHIファミリ-(250bp及び1500bp配列)、あるいはタバコゲノムより単離した自己複製能をもった配列(ARS)をプロ-ブとしたサザン・ハイブリダイズ法及びin situハイブリダイズ法による解析を行い以下のような結果を得た。
1.ソラマメ(Vicia faba)BamHIファミリ-の250bpと1500bpの相同配列が、カラスノエンドウ(Vicia angustifolia)およびスズメノエンドウ(Vicia hirsuta)のソラマメ属の野生種にも分散型反復配列として存在することが明かとなり、さらに、250bp配列と1500bp配列は古くは互いに隣接した形でのみゲノム内に存在していたものが、進化の過程で分離しながら別のファミリ-を形成するようになったということが示唆された。またカラスノエンドウ染色体における1500bp相同配列の分布に注目すると、ほとんどの場合、長腕あるいは短腕のテロメアもしくは動原体付近に見出され、長腕の中間の位置には存在しないか、存在していてもわずかであることが分かった。1500bp配列が全ての染色体の全長にわたって存在しているソラマメゲノムにおける分布様式とこの結果を対比させて考えると、この配列が進化と共に分散化が強まっていったことが示唆される。2.タバコARSと相同な配列はタバコ以外のいくつかの植物種にも存在することが分かった。その中で、ソラマメについてin situハイブリダイゼイションを行ったところ、明確な結果は未だ得られていないが、傾向として、銀粒子が各染色体に存在することを示唆するパタ-ンが多数得られた。今後は、さらに比活性の高いプロ-プを得るか、ARSと相同な配列をソラマメから単離しそれをプロ-ブに用いることにより確かなデ-タを得る必要があろう。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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