1.ウランヒトリウムをド-プしたジルコンの準備 研究試料として、標記のジルコンをフラックス法で合成した。ジルコンはド-プする元素の種類のよって、特有の結晶形を示すことが分かったので、別記論文をまとめ雑誌に投稿中である。 2.ド-プした元素の均一性の検討 ウランをド-プしたジルコンを熱中性子照射によって、フィショントラックを生じさせ、その分布から均一性を検討した。ジルコンを合成する際、フラックスを少なくとも1250℃位で保持しないと著しく不均一になることが判明した。 3.ド-プした元素の定量分析 中性子放射化分析法により、特にウランとトリウムの分析を試みた。今回は、その検出限界やその他の微量元素の検出限界の検討を行った。 4.蛍光測定法の改良 本研究経費で、光電子増倍管の冷却器やより高感度の増倍管を設置できたのでこれらの取りつけやテストを行った。また、他の研究経費から購入したマルチチャネルホトダイオ-ドアレイ(OMA III)のテストや前記光電子増倍管による方法との比較検討を行った。それぞれの長所、特徴をとらえ今後の研究のそなえとした。 なお、1.と3.については今年6月の鉱物学会でその成果を発表する予定である。
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