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1989 年度 実績報告書

SAWストリ-ミングの解明とそれを用いた新しい流体素子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01550041
研究機関静岡大学

研究代表者

塩川 祥子  静岡大学, 工学部, 助教授 (50016599)

研究分担者 森泉 豊栄  東京工業大学, 電気電子工学科, 教授 (80016534)
キーワードSAE / アコ-スティックストリ-ミング / インクジェクト / SAWストリ-ミング / 弾性表面波
研究概要

弾性表面波は伝搬面上の微小な水を流動させたり、飛翔させたりすることがわかり、それらの水の動きをSAWストリ-ミングと名付けた。本の目的は、このSAWストリ-ミング現象の解明を行うこと、及び電気的制御が簡単な微小流体素子としての特徴を有しているため、チュ-ブのない流体ガイドや、ポンプ、ノズルのないインクジェット素子などの液体輸送デバイスへの応用について基礎的な研究を行うことである。本年度に得られた成果をまとめると以下の通りである。
1.本現象を説明する最も基本的な式をアコ-スティックストリ-ミングの理論を利用して導出する事ができた。
2.水を流動させたり、飛翔させたりする力をSAWストリ-ミング力と名付け、1で得られた理論を用いて計算を行った。その結果、流体に作用する力が非常に大きいことが分かった。また、実験結果とよく一致した。同時にその反力が存在することも実験的に確認することができた。
3.SAWストリ-ミングが示すさまざまな水の動きを、(1)基板の表面状態(親水性、疏水性)、(2)電気的入力パワ-、(3)周波数、パルス周期、パルス長さ、(4)水の量などをパラメ-タとして観測を中心とした測定を行った。今後は、それらのパラメ-タと水の動きを定量的につかむ実験を行う。
4.これらの理論及び実験結果よりSAWデバイスの流体素子への応用の可能性が明確になった。今後は、SAWストリ-ミングによる反力の利用も考え新しいアクチュエ-タ-の提案及び開発を行う。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 塩川祥子: "SAWストリ-ミングによるインジェクト効果" 第36回応用物理学関係連合講演会講演予稿集. 第36回. 440 (1989)

  • [文献書誌] 塩川祥子: "SAWストリ-ミングに対するSAWパワ-フロ-角の影響" 第36回応用物理学関係連合講演会講演予稿集. 第36回. 440 (1989)

  • [文献書誌] 塩川祥子: "SAWストリ-ミングの特性と流体素子への応用" 1989年春季日本音響学会研究発表会論文集. 論文集I. 787 (1989)

  • [文献書誌] S.Shiokawa: "Experimental Study on Liquid Streaming by SAW" Japan Journal of Applied Physics. 28. 126-128 (1989)

  • [文献書誌] 上田年彦: "SAWストリ-ミング現象の解明とその応用" 第50回応用物理学会学術講演会講演予稿集. 第50回. 350 (1989)

  • [文献書誌] 塩川祥子: "SAWストリ-ミング現象の解明とその応用" 電子情報通信学会技術報告資料超音波研究会. US89-51. 41-46 (1989)

  • [文献書誌] S.SHIOKAWA: "Liquid Streaming and Droplet Formation Caused by Leaky Royleigt Waves" IEEE US Symposium Proceedings. (1989)

  • [文献書誌] 塩川祥子: "SAWストリ-ミング現象の解明と微小流体素子への応用" 第10回超音波エレクトロニクスシンポジウム. 第10回. 151-153 (1989)

  • [文献書誌] 塩川祥子: "アプリケ-ション募集-SAWストリ-ミング-" 超音波TECHNO. 1. 50-53 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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