研究課題/領域番号 |
01550072
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
徳田 正孝 三重大学, 工学部, 教授 (90023233)
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研究分担者 |
服部 正大 国立静澄病院, 内科医
左脇 豊 三重大学, 工学部, 助手 (00135427)
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キーワード | 心臓 / 左心室 / サイクル変形 / コンピュ-タ・シミュレ-ション / 応力解析 / 活性化応力 / サルユメア / 心機能定量的評価 |
研究概要 |
当初の予定通りパ-ソナルコンピュ-タPC9801RA2(日本電気製)ディスプレイTVー453m(日本電気製)、数値デ-タプロセッサPC-98XL2ー03およびソフトウェア日本語MS・OS/2(Ver.1.0)を購入した。これらの設備を用いて、ヒト心臓左心室の力学的モデルおよびそれと連動する循環器系モデルを構築した。左心室の力学モデルでは、特に活性化応力の導入に注意が払われた。また循環器系モデルでは、動脈硬化等循環器系トラブルの影響を取り入れうる形を採用した。また、このシミュレ-ションシステムにて得られるサイクル変形挙動は、パソコン画面上にアニメ-ションとして映像化できた。さらに、この画像と心エコ-法にてin vivo、非侵襲、非観血的に測定され、ビデオにリアルタイム挙動の形で収録された心臓左心室の変形挙動と同一画面上に重ね合せるシステムが構築できた。このように本研究は当初の予定にほぼ沿った形で順調に進められている。これらの研究過程で新たに得られた知見は以下の通りである。 (1)実際のヒト心臓左心室の変形挙動は大変複雑に見えるが、その基本的特徴は比較的簡単な力学的モデルで再現できることが分った。 (2)左心室シミュレ-ションシステムの信頼性の高いものとするために、心エコ-法よりも更に解像度の高い正確な心臓形状変化デ-タが望ましく、そのため三重大学医学部に新たに設置されたMR機の使用を検討している。 次年度は、このシミュレ-ションシステムにより正確な左心室形状を取り入れるため、有限要素解析法を導入する。ここでのポイントは、一般の工業用材料に見られない活性化応力の取り扱いである。
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