研究課題/領域番号 |
01550080
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
鈴木 秀人 小山工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (30090369)
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研究分担者 |
山下 進 小山工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (70200681)
渡利 久規 小山工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (90210971)
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キーワード | 積層板 / フレキシブル / 疲労寿命 / 箔 / き裂発生 / フラクトグラフィ / 接着剤 / ス-パ-エンプラ |
研究概要 |
極薄積層板としてフレキシブル・プリント配線板FPCを取り上げ、FPCの機能劣化に及ぼす要因解析を行ない、現在まで以下の結果を得た。すなわち、 (1)FPCの機能劣化寿命N_<NG>は、銅箔中のき裂発生寿命Niと一致する。走査型電子顕微鏡を用いたミクロ・フラフトグラフィによれば、銅箔は疲労破面を呈し、接着剤はぜい性破面を呈した。 (2)銅箔にかかる繰返歪Δε_<cu>とFPCの機能劣化寿命N_<NG>すなわちNiとの間には両対数グラフで直線で整理される以下の関係がある。 Δε_<cu>=Ni^<-0.36> (3)N_<NG>すなわちNiに及ぼす接着剤の力学的特性の影響は極めて顕著である。柔軟性と強さをバランス良く具備する接着剤を有するFPCの寿命が最も長い。 (4)FPCの機能劣化寿命N_<NG>は、銅箔と接着剤を薄くすることによって、逆にベ-スのカプトンを厚くすることによって改善される。銅箔とカプトンの厚さの効果は、銅箔にかかる繰返歪Δε_<cu>に及ぼす効果とし解釈し得る。一方、接着剤厚さの効果はその破壊挙動における寸法効果として理解できる。 現在、ガラス転位温度を変えた接着剤を用いたFPC、カバ-材のス-パ-エンプラの種類を変えたFPCさらに接着剤を用いない二層のFPCについて、疲労寿命評価を進行中である。
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