1.計測システムの概要と原理 本システムは、三次元位置測定タ-ゲットに取り付けるレ-ザデテクタ、その回りに配置するXYZ方向用の3つの線状レ-ザ光スキャナ-(18000P/Rのロ-タリエンコ-ダ内臓)、検出信号間の時間を測定する時間間隔測定回路と角度の演算及び三次元位置算出用のパ-ソナルコンピュ-タから成るスキャナとディテクタとの相対角度はスキャナの等速回転を利用して、エンコ-ダの分解能を飛躍的に上げる時間変換報によって角度測定分解能0.1"で計測され、計測された3つの角度から三角測量の原理でタ-ゲットの三次元位置座標を算出する。 2.センサ部の開発 3方向からのレ-ザ光を検出するセンサを数種類考案試作して、その実用性と検出精度を調べた。その結果、先端を円錐状に加工した光ファイバを用い、その先端で受光した光を光センサに導く方式が最も良く、ほぼ3方向の光を同一点で検出し、検出精度はσ=±1"であった。 3.スキャナ部の開発 4種類のスキャナを試作し、その性能を調べた。その結果、回転機構部に空気軸受けを用い、DCモ-タのPLL駆動方式を採用したものが最も回転が安定し、レ-ザ光はパワ-の大きなHeNeレ-ザを用いた場合が最も良い性能を示した。前項で述べたセンサと組み合わせて、σ=±0.01mmの精度が得られた。 4.三次元位置座標の計測 三次元位置計測のアルゴリズムを作成し、以上のセンサとスキャナを組み合わせて測定を行ったが、ばらつきに比べて偏りが無視できず、今後校正法の検討が重要であることがわかった。次年度では偏りの少ない三次元位置算出アルゴリズムの検討と実用的な校正法について検討して行く。
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