| 研究概要 |
当初の研究計画に従い,以下の3項目について研究をおこなった。
(1)測定原理の定式化と測定誤差の理論解析
大型構造物の3次元測定には三角測量法の応用が最適と考えられる。三角測量法の原理は既に確立されているが,本研究では特に測定の高能率化を目指して,高度な画像処理能力を有する側角儀の使用により視野内の“多数点"の3次元座標値を同時に求めることとし,このための測定原理を定式化した。さらに,この結果を基に誤差伝ぱの法則にもとづいて測定誤差要因の解析を行ない,測定機が具備すべき機能と精度を明らかにした。
(2)CCDカメラの高精細化と高速画像処理の研究
画像の取込みにはCCDカメラを使用することとしたが,既存のものは分解能が低い。そこで,本研究ではビエゾ・アクチュエ-タでCCD素子を微少量移動させつつ撮像することにより高密度の画像デ-タを得る方式を考案し,理論的にも実験的にもこの方式が有効であることを確認した。また、多量の画像デ-タをパソコンで高速処理するためのアルゴリズムを検討したが,この点については,より高速の演算能力を有するパソコンを用いて更に検討する必要があり,次年度の課題である。
(3)自動側角儀の基本設計
上記(1),(2)の結果を基に,自動側角儀の基本設計を行った。その結果,角度測定部に特に高い信頼性が必要となるものの,例えば,既存のセオドライトの技術で対応可能であることを確認した。
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