研究課題/領域番号 |
01550140
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡島 厚 金沢大学, 工学部, 教授 (80013689)
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研究分担者 |
長久 太郎 金沢大学, 工学部, 助教授 (20019706)
上野 久儀 金沢大学, 工学部, 助教授 (80019752)
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キーワード | 熱交換器 / フィン形状と配置 / 風洞実験 / 数値シミュレ-ション / 偏り流れ / 熱伝達 / 角柱列 / 温度場 |
研究概要 |
熱交換器のフィンの最適形状と配置を特定するに当り、種々な断面形状を持つ長方形断面フィンを複数個、列状に配置し、その断面形状とすきま間隔を変え、流れの様相、温度分布、熱伝達率を風洞実験と数値計算によって、流体、熱力学の両面から明らかにする。フィンまわりの流れの挙動や熱伝達率は、層流・遷移・乱流などの流れの様相変化、さらに後流渦列や大規模構造流れとも密接に関連して複雑な変化をするが、長方形物体を列状に多数個配置した際には、相互干渉やセル構造状のはく離流れ領域の発生を伴い、流体・熱力特性は極めて複雑となり、未だ不明なことが多い。本研究は、熱伝達を含めた風洞実験および数値シミュレ-ションによって、フィンの最適形状と配置についての基礎的研究を行う。同時に、ブラフ・ボデ-まわりのはく離を伴った遷移および乱流を含む流れの数値シミュレ-ション法およびその計算コ-ドを開発することを目的とする。平成元年度、実施計画した研究は、温度場の測定のための模型など製作が若干、遅延している以外、計画通り順調に進んでいる。風洞実験による角柱列表面圧力分布および後流の速度分布などの測定は予定通り進んでいる。実験結果から、角柱列における偏り流れの発生、偏り流れの間欠的時間変動の様相、偏り流れ発生の臨界すき間間隔、後流のセル構造の様相などについて、種々な新しい知見を得た。一方、数値シミュレ-ションは、従来の計算アルゴリズムでは不安定となる欠点を改善し、温度場の計算を含んだ新たな計算コ-ドを開発、完成した。そして、種々な断面形状のフィンまわりの流れと温度場の数値シミュレ-ションを行い、熱伝達と流れのはく離形態などの流れパタ-ンの変化との間の相互関係を明らかにし、多くの知見を得た。研究成果の一部は数値流体力学シンポジウム(第3回)や機械学会講演会(第67期通常)で公表した。
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