研究概要 |
1)Lax法を適用した数値解析手法の開発構成方程式が双曲形であることに注目し,Lax法を応用した方法を昨年度に開発した.Lax法は衝撃波のような不連続線を滑らかにするため実用的でないとされているが,高分子溶液のような低粘度の場合は応力の不連続は発生しにくく十分実用的と考えられる.この手法により急縮小流路内流れを解析し,実験で見られたような粘弾性流体特有の流れパタ-ンを得た. 2)CIP法も適用した手法の開発CIP法によってL形流路を解析し,Lax法と比較検討した.その結果CIP法は粗い格子でも高精度であること,実験で見られている角部手前の逆流域が計算によって得られた。 3)急縮小流路流れの可視化実験 1)で求められた流れを確認するために可視化実験を行った.その結果 1)で求めたと同様な4種類の流れパタ-ンが得られた. 4)平行流路内の角柱まわりの流れ可視化実験により角柱後部の双子渦が弾性により小さくなること,双子渦の長さが高分子濃度の増加と共に減少することが明らかになった.数値解析により弾性の効果が可視化実験の結果と同じ傾向にあることを確認した.次に,静止角柱まわりの流れの数値解析を行い,後流側双子渦が弾性の増加に伴い小さくなり消滅すること,上流側にも双子渦が発生することを明らかにした.
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