研究課題/領域番号 |
01550146
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
辻 裕 大阪大学, 工学部, 教授 (10029233)
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研究分担者 |
田中 敏嗣 大阪大学, 工学部, 助手 (90171777)
吉岡 宗之 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029267)
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キーワード | 空気輸送 / プラグ流 / 固気二相流 / 超音波 / 粒子濃度 / 二次空気 |
研究概要 |
昨年の測定の基礎研究に引続き、本年度は鉛直管内プラグ輸送実験管路を製作し、実際にプラグ流を作りその流動状態を観察することに重点を置いた。管路は透明管からできた水平部と鉛直部からなり、その間も透明なベンドでつながれている。コンプレッサ-から供給された空気は流量調節弁、流量測定部を通り輸送管路に導かれる。粒子は貯蔵タンク底部から鉛直管を充填状態で重力により落下し、水平な輸送管路に直角に共給される。粒子供給部直後の水平管部には安定なプラグを作るための二次空気噴出装置が設置されている。本年度の実験に使用した粒子は直径1mmのポリスチレン球形粒子である。まず二次空気噴出の影響について調べた。二次空気によりプラグが安定に生成されることを確認し、さらに二次空気が圧力損失を減少させ輸送効率を上げる効果を持つことが分かった。さらに鉛直管内でのプラグ生成はベンド部における粒子群の挙動と密接に関連することが観察により分かった。鉛直管内のプラグは水平管のプラグに比べきわめて複雑な挙動を示すことが観察より明かとなった。特にプラグ後端部から落下する後に粒子が続くプラグの前端に降り掛かることが分かり、今後理論解析する場合、このような現象を考慮することが必要であることも分かった。このように鉛直管内では一般にプラグの形状が安定しないため、プラグの通過をどのように検出するかが問題となる。プラグの通過を検出する方法として光透過法と圧力測定による方法を試み、各々の方法によるプラグ通過周期やプラグ速度の測定結果を比較した。その結果、プラグ速度が速い場合や周期が長い場合に両測定法の結果に差が生じることが分かった。鉛直管内のプラグは密な充填状態のものから空隙の多いものまでが混在して流れるので、昨年度、開発した超音波センサ-が有望であるとの確信を得たが、処理速度に改良の余地が残されていることも明らかになった。
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