本研究は2年間の研究である。平成1年度(初年度)はそれまでワ-クステ-ション上でシミュレ-ションしていたソフトウェアを並列コンピュ-タ上で実現すべく準備と簡単な実験を行ったが、平成2年度はそのパラレルコンピュ-タ上で本研究に関連する実験と考察を行った。 1.複数のトランスピュ-タシステム上でのニュ-ラルネットシミュレ-レ-タの実現 約3Mips程度のワ-クステ-ション1台でシュレ-トしていたが、1台12.5Mipsの速度を持つトランスピュ-タを9台用い、全33MBのメモリを利用できるハ-ドウェアを実現し、ニュ-ラルネットワ-クシミュレ-タを開発した。 2.バックプロパゲ-ションによる顔画像の認識 大容量のメモリを用いることで多重センサを融合させる際の画像情報の取り拾いにおける工学的実用性を検討すべく顔画像の認識を行った。 3.バックプロパゲ-ション法に基づくロボット制御 2自由度のロボットを対象としたロボットのフィ-ドフォワ-ド制御とフィ-ドバック制御の両方に適応性を導入するための機構をバックプロパゲ-ション法で実現した。 4.視覚と動きの相関情報による空間認識モデルの考察 複数のバックプロパゲ-ション型やニュ-ラルネットを用いて視覚情報と動作情報の相関情報を学習することで空間認識を行うモデルを考えた。
|