研究課題/領域番号 |
01550203
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉川 弘之 東京大学, 工学部, 教授 (20010689)
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研究分担者 |
石田 慶樹 東京大学, 工学部, 助手 (20203010)
冨山 哲男 東京大学, 工学部, 助教授 (60197944)
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キーワード | 自律 / 自己修復 / 保全 / 知識工学 / メカトロニクス機械 |
研究概要 |
1.自律・自己修復型機械実現のための保全作業情報の収集と理論化:人間の手を離れて自律的に行動する機械には、与えられた目的を遂行する能力を持つことが第一条件である。しかし、それに加えて自己の機能を常に発揮できる状態に維持するための自己維持機能、自己修復機能が必要である。従来の機械の信頼性を高める手法は個々の部品の高信頼化や冗長系の付加等の方法が主であった。機械の自律・自己修復機能の実現を考えるとこのようなあらかじめ決められた方法ではなく、機械の周囲の環境に合わせて高度な判断を行いながら上に述べたような高信頼化技術等を使用する必要があることが明らかになった。 2.自律・自己修復型機械の仕様作成:1.の考察から、自律・自己修復型機械を実現するためには、センシング部・判断推論部・コントロ-ル部の3つの部分からなるシステムを構築する必要があることが明らかになった。特に、各部分は以下のような仕様を満たさなければならない。すなわち、システム全体の状態を把握するために効率的なセンサ系の配置を考える。判断推論部に高度な推論を行わせるために、知識工学的手法を用いる。また、柔軟な自己修復性の実現のためには、全体的な観点からコントロ-ル部の自由度を高めることである。 3.自律・自己修復型機械の試作:1.、2.の成果を基にして、従来の機械に対し改良・改造を行い計算機と結合することにより自律・自己修復型機械のプロトタイプを作成した。対象の例とする機械としてはメカトロニクス機械、特にここでは一種の画像処理装置である複写機を実験装置として用い、その結果、メカトロニクス機械のように制御系が明示的に存在するシステムはこのような自律化・自己修復化の改造に適していることが明らかになった。
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