研究課題/領域番号 |
01550209
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩平 東京都立大学, 工学部, 教授 (40087185)
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研究分担者 |
吉村 卓也 東京都立大学, 工学部, 助手 (50220736)
三森 友彦 東京都立大学, 工学部, 助手 (60087187)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 振動 / モ-ド解析 / 柔軟構造物 / 減衰比 / 同定 / 時系列モデル / ARMAモデル / 配管系 |
研究概要 |
本研究の重要な課題は、柔軟構造物のモ-ド特性を精度良く同定できる計算手法の確立である。本年度はそのための計算アルゴリズムの開発を主眼とし、研究代表者らが開発した「2変数ARモデルを用いた同定法」を開発した。さらに、実験デ-タを用いた数値シミュレ-ションによってその効用を検証し、以下のような成果を得た。 1.固有振動数の低い、細長型の柔軟な片持梁(板)でロボットア-ムを模擬し、1入力不規則加振により得られた入力と応答の実測デ-タを用いて、少なくとも数次までのモ-ド減衰を同定する方法を実現した。 2.上記の構造系を4〜5自由度の力学モデルに置換して、数値シミュレ-ションによっても、方法の精度や有効性を検証した。 3.モ-ド減衰同定法の基本は、既に従来の研究によって明らかになっているBurgの方法や、LWR(LevinsonーWiggensーRobinson)のアルゴリズム、さらにはEFFT(拡張FFT)アルゴリズムの優越性を積極的に活用した計算方法の開発にある。実験デ-タ、シミュレ-ションデ-タをもとに、対象物の主要な固有振動数の配置、デ-タ長、サンプル時間、モデル次数が減衰比の固定精度に及ぼす影響を定量的に明らかにした。 4.FFTを主体とする曲線適合法、さらには裾影響法など頻度高く使用されてきた既存の減衰同定法との比較・検討を行ない、得矢を明らかにする。本手法の特徴のひとつである、実測や処理段階で不可避的に混在してしまうノイズに対する安定性を詳しく調べた。 5.上記の研究経過の中で、本年度開発した2変数ARモデルによる同定法が広範囲の軽減衰系モ-ド減衰同定に有効であることが明確になった。
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